
著作者:Dustin J McClure
趣味の写真でスナップ写真を写すことがあります。
ある街をぶらぶらしていた時、なんとなく写させていただきたいご夫人を見かけました。
お断りして写させていたいただき、そのあと立ち話をしていましたら、お茶のお誘いを受けました。
いつもは遠慮するのですが、このときはさりげないお誘いに気が付いたら家の中で、お茶をごちそうになっていたのはその方のお誘いがとても素敵だったからだと後で感じました。
初めてお会いした方なのになぜか親しみがわいて、いろいろとお話をお聞きすることになりました。
その時、昨日95歳の誕生日だったということを嬉しそうに話していました。
とても若く気品に満ちていてとても95歳には見えませんでしたが、趣味もたくさんおありのようで、毎日を楽しく過ごされているのが見て取れました。
写真をお送りする約束をしてお別れしましたが、とても気持ちの良い出会いに感謝の念を抱いて帰途につきました。
スポンサーリンク
化粧は顔色をよく見せることで自分を元気づけ、心も優しくなれる
その時は95歳とは思えないキメの細かな肌だと思いながらいろいろと話を聞いていましたが、写真の現像をしていて薄化粧をしているのが確認できました。
身だしなみのきちんとなさった方で、私が出会ったときは道路沿いを箒で掃き清めていたので、日課なのだろうと思いました。
ずっと一人暮らしをなさっていたようですが、定年になった息子さん夫婦が戻ってきて一緒に暮らしているとうれしそうでした。
どんなに元気そうでも、息子さんご夫婦とご一緒に暮らすようになって、さぞ心強くなったのだろうと思いました。
お暇をしようと思いましたら、趣味で作っておられた松ぼっくりの飾り物をいただきました。
数年前のことですがそれを見るたびに、身だしなみの美しいご婦人を思い出して、私もあのように美しく年を重ねることができるだろうかと思っています。
数日後写真をお送りすると折り返しご返事が来て、俳句と詩が添えてありました。
そのお手紙には「若さとは顔ではなく心だ」というようなことが書かれてありましたが、その心根があのような美しさを醸し出していたのだと思いました。
とてもきれいなご婦人でしたが、あの美しさはまさに心映えが、身だしなみにも心を配っているのが見てとれる美しさででした。
何歳になっても、きれいな肌を保ち、きれいにお化粧をしてこそ、心の若さを引き出すことが出来るのではないかとの思いを深くした出会いでした。
美しく老いるということを身をもって教えてくださったご婦人でした。