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本・読書感想・映画

2022/9/25

『ぼくの命は言葉とともにある』福島智著

著者は、9歳で失明、18歳で聴力も失ったあと、東京都立大に入り、東大教授となり指点字という手段でコミュニケーションを取りながら思索してきたことを書いています。 子供の頃にヘレンケラーの伝記を読んでいてその生き方に感動していたと言うから、盲ろうとなったときにヘレンケラーの生き方は著者の心の支えになったことだろうと思いながら読みました。 ヘレンケラーは生後19ヶ月で熱病のため失明と同時に耳も聞こえなくなった人で6歳の時に、アニー・サリヴァンと言う優れた先生と出会い、めざましい成長をし、世界各国を訪れて社会福祉 ...

本・読書感想・映画

2022/8/29

『関東大震災』吉村昭著

吉村昭は1927年東京生まれ、2006年に亡くなっています。 両親が関東大震災に遭い、幼い頃から体験談を聞かされたことにより、災害時の人間に対する恐怖感に戦慄し、様々な文献を参考に体験者の話をまとめて書いたようです。 他県ではありますが、関東地方に住んでいた、明治生まれの素祖母から幼い日に東京方面の夜の空を真っ赤に染めていたという話を聞かされていたことから、すごい地震だったのだろうとは思っていましたが、この本により生やさしい恐ろしさではなかったことが伝わってきました。 わたしは、東日本大震災は関東地方に住 ...

未分類 本・読書感想・映画

2022/8/14

『愛の夢とか』川上未映子著

川上未映子の短編小説集です。 川上未映子の作品は『ヘヴン』読んで好きになりました。 長編の『夏物の語』に継いで3作目ですが、谷崎潤一郎賞を受賞したという短編小説からは語られない部分から漂ってくる心のひだのようなものが漂っています。 筋という物が殆ど無いところにも匂い出てくる何かが感動を与えてくれるような物語でした。 『愛の夢とか』5篇を読む とても短い短篇やすこし長いものなど、7篇の物語が入っています。 東日本大震災後に書かれただろう数編があり、どこかに不安感が息づいているようです。 村上春樹の小説はかな ...

本・読書感想・映画

2022/8/13

『夏物語』川上未映子著

『夏物語』は川上未映子の作品『ヘヴン』に次いで2冊目に読んだ作品です。 わたしの好きな作家はそれぞれに個性的であり、それに惹かれて何冊もの作品を読むことになるのだが、作家の力量作家について作家についてある程度書いている人の文章を読んでいましたが、これだけ読みいやすい文章で読者を引きつける才能はすごいと思いました。 所々に出てくる大阪弁が功を奏して、読者に親しみを感じさせ嫌みの無い物語を醸し出します。 冷静に自分を見つめ、切れ目のない長編を読ませる才能は冷静に物を見ることが出来るからだと思いました。 俗に陥 ...

本・読書感想・映画

2022/7/16

『フルハウス』柳 美里著

1996年6月刊行の小説なので、25年も前の刊行であり、著者の初期作品になるようです。 『生(生きる)』2001年8月30日を読んで、つぎに読んだ本が、『フルハウス』かもしれません。 25年も前の小説を、本箱を整理していて見つけて読んだのですが、それだけわたしの時間が過ぎていたので、おぼろげに読んだ記憶を感じながら、読み進むうちに思い出しながら読むことになりました。 『生(生きる)』を読んだことにより、柳美里の生い立ちなどを作者が書いた物により、ある程度分かっていたことは良くも悪くも作品を読む上で理解をす ...

本・読書感想・映画

2022/8/13

『ヘヴン』川上未映子著

2009年9月に発行された小説なので十数年前に発行されたことになります。 2008年に『乳と卵』で138回芥川賞を受賞して、翌年にこれほど感動的な作品を書くのですから、才能のある作家なのでしょうが、わたしは著者の作品は初めて読みました。 あくまでも気分次第なのですが、芥川賞の作家の小説をいち早く読んだり、あまり読まなかったりとその時々の気分が大きいように思います。 芥川賞をとってもその後あまり小説を書かなくなる作家などもいるのですが、2作目に書いた小説がこれほど感動的なのはよほど才能のある作者なのだろうと ...

本・読書感想・映画

2022/4/19

『空白を満たしなさい』平野啓一郎著

2012年12月発行の平野啓一郎氏の著著です。 自死をを選んだ主人公が生き返り、自分は誰かに殺されたのだと思いが強く自殺を認められなかったが、分人という考え方の中から、自分は自殺をしたが死にたかったわけではなかったという思いを強くします。 自分のそしてその他の様々な人の分人を探し当て、自分が自殺したことに納得していきます。 今に続く著者の作品には分人とと言う概念が大きな位置を占めていると思っているが、この物語の中はとりわけ分人をテーマにしているのではないかと思いながら読みました。 『空白を満たしなさい』の ...

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2022/4/4

『総理にされた男』中山七里著

中山七里氏の著書は初めて読みました。 わたしはミステリー小説はあまり読まないのだが、妹が貸してくれたので題名が面白そうなのにつられて早速読んで見ました。 単行本は2015年、文庫本は2017年なので、数年前に書かれていますが、いつも国会の予算委員会などをネットで見ているわたしには、甘い感じと偏った感じはありましたが、それは思想的な部分もあるので仕方がないのかもしれません。 『総理にされた男』あらすじと感想 池上彰氏が解説を書いていますが、氏はこの本を読むことで、政治の基本的な流れや仕組みを学ぶことができま ...

本・読書感想・映画

2022/4/1

『中央銀行は持ちこたえられるか』河村小百合著ー忍び寄る「経済敗戦」の足音

著者は京都大学法学部卒業後、日本銀行を経て、日本総合調査部上席主任研究員です。 2016年11月発行なので、現在より6年以上前に書かれたものですが、現在の日本の金融状態はもっとむごい物になっています。 年々政府の債務残高は増え続け、デフレと言われていたのが、賃金が上がらず、物価だけ上昇する状態になっています。 ここに書かれていることは、安倍政権の「デフレ脱却」「2パーセントの物価目標」達成を、日本銀行共有する目標として掲げ、「アベノミクス」と言われる政策運営を行ってきたことに端を発します。 『中央銀行は持 ...

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2022/2/15

『私たちが孤児だったころ』カズオ・イシグロ著ー入江真佐子訳

イギリスでは2000年4月に発売、発売と同時にベストセラーになり、何週間にもわたりベストセラーが続いた作品のようです。 探偵小悦の黄金期というのがあり、この小説も探偵小説として扱われたということですです。 著者の長編小説としては5作目で、それまでに権威ある賞を立て続けにとっていて、当時のイギリスを代表する作家として知られていました。 それ以前の『女たちの遠い夏』、ブッカ賞ー賞をとった『日の名残リ』などは読んでいますが、それとは少し異なった小説で興味深く読むことが出来ました。 『私たちが孤児だったころ』のあ ...

本・読書感想・映画

2022/1/23

『社会という荒野を生きる』宮台真司著ーニュースの社会学

首都大学東京教授で社会学者である宮台真司さんが、TBSラジオ『荒川強啓ディ。キャッチ!』の金曜コメンテーターになった1995年5月7日から20年半の間の放送を文字起こしするというかたちでできあがった本と言うことのようです。 その直前に地下鉄サリン事件があり、その後東日本大震災、そしてコンピュータ全盛期となり、社会の中では様々な事件が起きています。 わたしもそんな時代を生きてきたわけですが、読みながら改めて振り返ってみると、当時のことが思い出されると共に、社会がかなりの勢いで変わってきたのだと考えさせられま ...

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2022/1/8

『茶色の朝』物語:フランク・パヴロフー多くの日本人に読んでほしい

フランスの政治を動かしたベストセラー寓話。 日本オリジナル編集版で絵:ヴィンセント・ギャロ、メッセージ:高橋哲哉、訳:藤本一勇 2003年12月8日に第1刷発行で、この本は2021年8月10日第29刷発行となっています。 ヴィンセント・ギャロの素敵な絵は日本語版のために書いたということです。 メッセージを入れても47ページ、本文は絵本のような文章で、29ページしかありません。 しかしその短い文章の中身は全体主義にと向かいかねない政治を動かした言葉がさりげないかたちで息づいています。 『茶色の朝』フランク・ ...

本・読書感想・映画

2022/7/15

『女のいない男たち』村上春樹遺著ー短篇集

2014年4月発売の村上春樹の短編集です。著者の作品には珍しく、6篇の作品が同時期に書かれたと言うことが前書きに書いてあります。 村上春樹の本を読むのは久しぶりになりますが、読んで見て村上春樹らしい作品集だと思いましたが、読みやすくすんなり分かる感じは長編集とは違って趣がありました。 前から読もうと思いながら、購入しないで8年近くも過ぎてしまいました。 『女のいない男たち』のあらすじと感想 表題の 『女のいない男たち』 は最期に掲載されているが、『ドライブ・マイカー』、『イエスタディー』、『独立器官』、『 ...

本・読書感想・映画

2021/12/21

『あちらにいる鬼』井上荒野著

瀬戸内寂聴が99歳で2021年11月9日亡くなりました。 瀬戸内寂聴を語るとき、その背後の男性は生涯を通して見え隠れします。 幼い娘を婚家において若い男性と逃げたことから瀬戸内晴美の小説家としての人生は始まり、それを背負って生きてきた小説家という位置をいつもわたしは感じていました。 この小説は、瀬戸内寂聴が、愛した井上光晴、その妻(作者にとっては母)との関係を娘である、井上荒野が小説というかたちをとって書いた物です。 したがって、作者の創作であるという事実の上で読むべきだと思います。 『あちらにいる鬼』の ...

本・読書感想・映画

2021/12/8

『安倍晋三と菅直人』非常時態のリーダーシップー尾中香麻里著

毎日新聞社に入社し、野党や国会を中心に取材していた著者が、同部副部長として東日本大震災と福島第一原発事故における菅直人政権を取材。 その後、2019年に退社し、47NWS、週刊金曜日、に記事を執筆しているしている尾中香麻里氏が、首相として 東日本大震災と福島第一原発事故に対応した菅直人首相とコロナ禍の対応にあたった安倍首相の対応を比較して書いています。 どちらも未曾有の出来事であり、多くの死者を出したことには違いがありませんが、慣れない対応ながら、菅直人官邸とその周りの人たちの本気度を詳細に書いています。 ...

メニエール病・突発性難聴

2022/8/18

新型コロナ危機の中、回転性めまいを繰返し2ヶ月以上眠れなり、快復するまで

これが、メイラックスの離脱症状だったことは知るよしもなく、つぎの年に知ることになりました。 メニエール病、突発性難聴後の耳鳴りと強いめまいを経験して、その後朝起きられないような回転性めまいは何度も経験していましたが、今回は眠れなくなってから体調不良により、起きているときに何の前触れもなく起きるめまいが2ヶ月以上続き不安感が増しました。 6月26日に2回目のコロナワクチンを受け、頭痛や腕が痛く体が痛いのが1週間近く続いたあと7月に入り急に暑くなったことから体調不良が続きました。 そんな中、眠れなくなって、体 ...

本・読書感想・映画

2021/8/28

『クララとお日さま』カズオ・イシグロ著ーノーベル文学書 受賞第一作

カズオ・イシグロ氏の作品はノーベル賞を受賞した後から読み始めています。 最初に読んだのが、『日の名残り』であり、『私を離さないで』、『遠い山なみの光』と読んでいますが、それぞれに素晴らしい作品でありながらテーマーがかなり違っています。 いずれも土屋政夫訳ですが原文を読めない私には、和訳で読むことしか出来ませんが、両親が日本人であり、4歳の時にイギリスに渡ったという作家は、どこか日本人とは違った感性を持っているのだろうとこれらの作品から感じました。 今回読んだ、AFが主人公の作品は『クララとお日さま』とても ...

本・読書感想・映画

2021/8/16

『国対委員長』辻元清美著ー官邸から立法府を守れ

立憲民主党立ち上げから、国対委員長として活躍した辻本清美氏がその内幕をわかりやすく書いてくれていて、国会がどのように動くのかが素人でもわかり、政治に興味を持つ者にとって興味深い本です。 私は森友問題で、国会が大きく揺れ始めたころから、予算委委員会を見ることが多くなり、政治に興味を抱いていたので、その頃の国会の内幕がわかり、国対委員長の辻元清美氏の活躍をかなり知ることができました。 『国対委員長』あらすじと感想 2017年10月に安倍総理が突然に衆議院議員を解散総選挙になったとき、それまでの民進党は参議院議 ...