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本・読書感想・映画

私が本を読んで感じたことを書き留めておこうと思いました。

読んだ本の内容というよりは、私自身がその本を読んで思いを巡らしたかを書く方が多いと思いますし、どのようにしてその本と出会ったかなども書いていきます。

その時の心の持ちようによって、読み取り方も変わるのではないかと思います。

また同じ本を読んでも、今置かれた立場、年齢など様々な条件によって感じることは違うと思うので、同じ本を読んでもそれぞれに読後感は変わることとと思います。

若い時に読んで理解ができなかった本が、数年後に読んで感動したこともありますし、数十年過ぎてかなり深く理解できたという経験もあります。

何度も読んだ本、かなり前に発売されていても初めて読んだ本、発売間もない時期に読んだものなど様々な本の感想を書いています。

また、気が向いたら映画のことも書いていきます。

本・読書感想・映画

2019/4/8

『私を離さないで』カズオ・イシグロ著 土屋政男訳

『私を離さないで』は、著者のカズオ・イシグロ氏が2005月年発表の長編小説です。1989年刊行の『日の名残り』に次いで読んだ著者の作品ですが、『日の名残り』を読んだ時とは全く違った感情が残っていて、世界の医学の進歩をどのようにとらえたらよいのかを自問自答することになりました。 とてつもない大きな遺伝子工学の問題を、それとは感じさせないような淡々とした文体で書かれているが読み進むうちに臓器提供のためにつくられた少年少女たちの無邪気さの中に潜む恐れのような世界がかいま見えて戦慄を覚えながらも、淡々とした文章と ...

本・読書感想・映画

2019/3/28

日本型組織の病を考えるー村木厚子著

当時厚労省局長だった村木厚子氏は虚偽公文書作成容疑(郵便不正事件)にかかわったとして逮捕、半年近い拘留の末無罪が確定、事務次官まで上り詰め、退官後は「若草プロジェクト」を立ち上げ恵まれない環境に置かれた少女たちに支援をしています。 2009年6月14日逮捕といいますから、今から10年前のことです。その当時は今ほど政治に興味を持っていなかったのですが、逮捕の記事も無罪判決が決まったことも鮮明に覚えています。 そのような経験をなさった後に厚労省の事務次官まで務めた著者が、拘置所内での日々の出来事と不当な取り調 ...

本・読書感想・映画

2019/2/13

『日本が売られる』堤未果著|私たちが知らない間に決まっていく恐ろしいこと

国際ジャーナリストの堤未果氏の著書です。2018年9月にあとがきを書いているので、それ以前のことが書かれていることが分かります。 私は出版当時から読んでみたいと思っていましたが、購入したのは、2018年12月30日、第十一冊発行ですからかなり読まれている本のようです。 私もここ数年の、世界と日本で起きている状況にかなり関心を抱いていたので、少しは新聞やネット、国会中継などから知っていることもありましたが、それが世界中で起きていて、日本がターゲットにされていることの恐ろしさを感じました。 国際ジャーナリスト ...

日蝕

本・読書感想・映画

2019/1/20

『日蝕』平野啓一郎著|芥川賞受賞作

平野啓一郎の文壇デビューは華々しく、芥川賞を受賞した時はかなり話題になりました。最近作『ある男』を読んだことから、20年ほど前の『日蝕』も我が家にあるのではないかと本棚をさがしたところ見いだすことが出来ました。 ほとんど内容を覚えていなかったのですが、読み始めるにしたがって、読んだ記憶がよみがえってきました。 以前から、読み始めた本を途中から止めないで読む方でしたが、あまり覚えていないこと、その後の作品を読んでいないことからその当時はさほど感動しなかったのかもしれません。 今回も古語を連ねた文章を読み始め ...

ある男

本・読書感想・映画

2019/1/14

『ある男』平野啓一郎著|過去を捨てた後に得た愛の形

芥川賞作家である、平野啓一郎著『ある男』を読了しました。 『ある男』はネット検索をしていて、興味を抱き購入しました。すっかり忘れていたが20年近く前に『日蝕』も読んだようなような気がして、本棚をさがして見たところ本棚から探すことが出来ました。 その当時、京都大学大学中に書いたという『日蝕』はかなり評判になっていたことを思い出したが、なぜか本の内容は思い出さないので、近いうちに読み直してみようと思っています。 それ以後の作品は読んでいないので、『ある男』は平野啓一郎作品に初めて出会ったような感覚で読むことに ...

本・読書感想・映画

2018/9/23

『二十歳の原点』 高野悦子著ー学園闘争のさなか二十歳で自殺した女子大生の日記

アマゾンから時々本の紹介のメールが届きます。結構興味のある本の紹介が届くのですが、つい最近『ニ十歳の原点』の紹介が届きました。表紙を見た時、読んだことがあるばかりでなく、我が家にあるのではないかと思いました。 数十年前に読んだ本なので、どこにあるか覚えていませんが本棚の背表紙を探したところ、手が届かない高いところに見つけることが出来ました。我が家の本は昭和46年5月10日発行、昭和46年8月10日8刷になっているので、ベストセラーになったのは覚えていますがかなり読まれた本のようです。 スポンサーリンク 『 ...

本・読書感想・映画

2018/9/15

『あなたの首の痛み・肩こりはストレートネックが原因です!』 酒井慎太郎著

生活スタイルが大きく変わり、常時スマホ・パソコンなどで下を向いている時間が多くなっている現代の人は、若くしてストレートネックになっている人が多いと言います。日本人の8割は程度は差こそあれストレートネックだと著者は書いています。 上の図のように頚椎のカーブが消失して首が前に突き出ている状態をストレートネックというようですが、そのために前身のバランスが崩れ、体への影響が徐々に大きくなっていくということです。 我が家では夫が、頚椎症性脊髄症になり手の痺れがひどくなり手術を受けましたが、脊髄液の流れが悪くなってい ...

本・読書感想・映画

2018/9/6

『アンダーグラウンド』 村上春樹著ー地下鉄サリン事件の被害者へのインタビュー

1995年3月20日オウム真理教の信者が起した地下鉄サリン事件は3800人の被害者を出しました。また、乗客や駅員ら13人が死亡しており、被害者の中には重症患者も含まれています。 麻原彰晃を教祖とするオウム真理教とは何か、という疑問を作者は感じたといいます。このインタビューは、事件発生後9カ月を経た時点に開始、1年9カ月後まで続けられたようです。 坂本堤弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件などにかかわっていた人の裁判が行われていましたが、麻原彰晃をはじめ死刑が確定していた13人の死刑執行が2 ...

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2018/8/12

『枝野幸男、魂の3時間大演説』―安倍政権が不信任に足る7つの理由

2018年の通常国会は働かせ放題の「高度プロフェッショナルを含む働き方改革」、「カジノ法案」、定員増の「参議院議員制度」などの法案を通すために会期を7月22日まで延長をしていました。 いずれの法案も国民からの支持率の少ない法案でしたが、安倍総理はどうしても通したかったようです。秋の自民党総裁選を控えた中で3選を目指す安倍総理は200人以上の被害者を出す平成30年7月豪雨のさなか、災害対策の遅れが指摘された中での審議でした。 「カジノ法案の採決を控え実質的な最終日の2018年7月20日に災害のこともありため ...

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2018/8/9

『枝野立つ! 立憲民主党のさらなる闘い』 大下英二著ー安倍政権打倒が出来るか

1933年週刊文春から独立し作家に転身し、政界、財界、芸能界などの多数のルポルタージュや小説を執筆する作家、大下英二が立憲民主党を立ち上げた枝野幸男代表の少年時代から政治に寄せた思い、1993年日本新党から立候補して当選、総選挙後、非自民・非共産連立の細川内閣が誕生して、与党としての出発した当時からの枝野の取材を交えながら政治家として真価を書いたものがこの本です。 その時代は政権交代が続き、今から見れば政治の激動の時代でしたが、長期政権となった安倍政権のの時代に比べてとても良い時代だったと思い起してながら ...

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2018/8/5

『主権なき平和国家』伊勢崎賢治×布施祐仁著ー地位協定の国際批判から見る日本の姿

米国による主権の継続と主権剥奪の現実を元PKO幹部で東京外大教授伊勢崎賢治氏とジャーナリスト布施祐仁氏による共著により詳しく書いた本です。 米軍基地の近くに住んでいない人たちにとっては人ごとのような日米地位協定によって、戦後から現在までアメリカの「占領状態」が続いているのです。 この現状を変えないで憲法改正などありえないというのが、著者たちの一致するところです。しかし二人の考えは一致しているわけではなく、護憲派、改憲派という立場からの意見を書いています。 布施祐仁氏が、伊勢崎賢治氏に長時間にわたりインタビ ...

本・読書感想・映画

2018/8/3

『憎むのでもなく、許すのでもなく ユダヤ人一斉検挙の夜』ボリス・シリュルニク著 林昌宏訳

ナチスドイツの占領下にあったフランスが、ユダヤ人社会を規制するための法律「反ユダヤ法」を1940年に可決しました。それによりユダヤ人の就労は禁止され、次々と逮捕されていきました。 1942年7月18日に母が逮捕されるのを知って著者を孤児院に預けました。そこに1年あまりいた後、マルゴの家に引き取られてユダヤ人一斉検挙で1944年1月10日の夜逮捕されました。 フランスボルドーに生まれた6歳の著者に自分がユダヤ人であること、ユダヤ人がなぜ逮捕されるのか、父や母、親戚まで何故消えてしまったのかも分からなかったよ ...

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2018/7/18

『憲法の涙』井上達夫著―リベラルのことは嫌いでもリベラリズムは嫌いにならないでください2

『リベラルのことは嫌いでもリベラリズムは嫌いにならないでください2』として、毎日新聞出版志摩和生氏のインタビューアーにこたえる形で書かれているのが『憲法の涙』です。 前著を読めば、井上達夫氏は、自衛隊の存在、個別的自衛権や集団的自衛権は九条違反であるとする立場を貫き、憲法から9条削除論を唱え、憲法改正が必要だという立場をとっています。 しかし、安倍政権がやろうとしている憲法改正は、対米従属を深めることで、政治的ご都合主義であり、政治的欺瞞だといいます。 改憲派も護憲派も嘘ばかり 護憲派には、九条のもとで自 ...

本・読書感想・映画

2018/7/16

『リベラルのことは嫌いでもリベラリズムは嫌いにならないでください』井上達夫の法哲学入門

政治が混とんとしていて、憲法改正が政権内で論議されているのをニュースで見ながら、自民党のあまりにもひどい憲法改正論に、現在の社会にそぐわなくなった憲法とは何かと考えるようになった時に出会った本です。 九条に照らして自衛隊は違憲であるが、九条を憲法に書いても書かなくても変わりがないという安倍総理の改憲論は、国会で聞いていても矛盾が多く、このような憲法改正が本当に通っててしまった時、日本はどうなるのだろうという不安をいつも抱いていました。 そのような時に購入したのが、井上達夫著の『リベラルのことは嫌いでもリベ ...

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2018/7/9

『長い時間をかけた人間の経験』林京子著ー長崎被爆で被爆した魂の遍歴

1945年8月9日長崎で被爆した著者と同じ体験をした友人などのその後の心や体の異常を交えながら書いています。 長崎県立長崎高等女学校3年で、三菱兵器工場に学徒動員中に被爆しましたが、その当時は女学生はほとんどが学徒動員で兵器などをつくらされていたようです。 原爆体験をモチーフにした作品が多く、様々な賞を受賞しましたが、『長い時間をかけた人間の経験』は野間文学賞を受賞しています。 原爆を特化する姿勢があるとして、中上健次に「原爆ファシスト」と呼ばれたことがあるようですが、日本が犯した戦争時の事柄とは別に、唯 ...

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2018/7/4

「スーパー名医」が医療を壊す:村田幸生著ー内科医が書いた医療の現場

神鋼病院内科部長であられた、村田幸生先生が内科の医師としての立場から、「白い巨塔」などのテレビドラマの医師の姿を念頭に現場の医師としての立場から問題意識を提起する形で書き進められています。 「スーパー名医」が医療を壊すの初版が2009年に出版されたので、今から10年以上前に書かれたものと思われます。 現在も医療現場の問題点が時々明るみに出てニュースとして放映されていますが、10年前くらいから医師が医療ミスで訴えられることが多くなったように思います。 それまでは医療裁判などほとんどなく、カルテ開示も難しかっ ...

本・読書感想・映画

2018/6/30

『武器輸出と日本企業』望月衣塑子著―太平洋戦争の轍を二度と踏まないでほしい

東京新聞社社会部記者の望月衣塑子さんが2014年4月第2次安倍内閣の下で事実状解禁になった武器輸出の動きを丁寧な取材のもとに書いたのがこの本です。 2016年7月10日に初版発行されていたようですが、私はモリカケ問題で、臆することなく菅官房長官に質問をしていた望月さんがひときわ目立ったことから多くの人に知られるようになったころ(2017年)、『武器輸出と日本企業』という本を書いていたことを知りました。 一定の条件の下で武器輸出が可能となる「防衛装備移転三原則」が閣議決定されたことを受けて日本は武器輸出国と ...

本・読書感想・映画

2018/6/23

『国体論―菊と星条旗』 白井聡著ー「日本のアメリカ」は何をもたらすのか

失われた20年または30年という言葉はよく聞きます。 安倍総理が事あるごとに、アベノミクス 効果を吹聴していますが、日本はその言葉と裏腹に貧富の差が激しくなり、差別主義(レイシスト)がネット上にあふれるようになっています。 現在の破綻している民主主義を憂いる人はたくさんいますが、もはや肥大化した右傾化した人の感情的表出には太刀打ちできなくなっていることへのもどかしさを感じている方が多くなっています。 そのような時期(2016年8月8日)に天皇陛下の「お言葉」がテレビを通して発せられました。著者はその言葉に ...

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