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本・読書感想・映画

私が本を読んで感じたことを書き留めておこうと思いました。

読んだ本の内容というよりは、私自身がその本を読んで思いを巡らしたかを書く方が多いと思いますし、どのようにしてその本と出会ったかなども書いていきます。

その時の心の持ちようによって、読み取り方も変わるのではないかと思います。

また同じ本を読んでも、今置かれた立場、年齢など様々な条件によって感じることは違うと思うので、同じ本を読んでもそれぞれに読後感は変わることとと思います。

若い時に読んで理解ができなかった本が、数年後に読んで感動したこともありますし、数十年過ぎてかなり深く理解できたという経験もあります。

何度も読んだ本、かなり前に発売されていても初めて読んだ本、発売間もない時期に読んだものなど様々な本の感想を書いています。

また、気が向いたら映画のことも書いていきます。

本・読書感想・映画

2019/10/6

『風の歌を聴け』村上春樹著 デビュー作

『風の歌を聴け』は村上春樹の長編第一作であり、群像新人賞を受賞しています。 1979年に発行されたことから40年近く過ぎて読みことになりました。後で書かれたものから読んできてやはりデビュー作を読んでみようという思いになりました。 それまではかなり分厚い長編小説を読んできたので、あっけないくらい短い時間で読み終えました。 デビュー作とはいえ、思っていた以上に素晴らしい作品でした。何気ない日々を書いていながら、人間のどうしようもない寂しさや不完全さが伝わってきます。 スポンサーリンク 『風の歌を聞け』のあらす ...

本・読書感想・映画

2019/9/27

『遠い山なみの光』カズオ・イシグロ著 小野寺健訳

『女たちの遠い夏』を改題した、3冊目の日本語訳で、「早川書房」から刊行された作品を読みました。 原作との違いなどもあるようですが、私は原作を読むことができないので、訳文からのあらすじと感想を書くことにしました。 この作品は、デビュー長編であり、王立文学協会賞を授賞したということです。 ノーベル賞作家のカズオ・イシグロの作品は、「日の名残り」、「わたしを離さないで」に次いで読んだのは3作目です。 スポンサーリンク 『遠い山なみの光』のあらすじと読書感想 カズオ・イシグロは日本人の父母を持つ作家ですが、5歳の ...

羊をめぐる冒険

本・読書感想・映画

2019/9/20

『羊をめぐる冒険』村上春樹著-緑のコードと赤のコード

村上春樹の作品は後期作品から読み始めて、行き来しながら数冊読み、「羊をめぐる冒険」を今回読みました。やっと初期作品の終わりのころに来たのかもしれませんが、それ以後の作品に比べて、みずみずしい若さが感じられる作品で、とても好きになりました。 1982年10月発行なので、今から35年以上も過ぎており、野間文学賞を受賞した、長編の3冊目の小説のようです。この3冊が3部作といわれいることから私は読む順序が逆になっているので、初期作品を読んだときに読後感に違いが出てくるかも知れません。 そのようなことを考えながら読 ...

本・読書感想・映画

2019/9/3

『騎士団長殺し』村上春樹著ー雨田具彦は留学時代の戦禍を絵に残して死んだ?

『騎士団長殺し』という題名にどことなく違和感を覚えたために、読むことを先延ばしにしていましたが、読み終えてみてもっと早く読んでおきたっかったと感じられるような作品でした。 村上春樹の作品は多くのファンを持ち、予約して購入し読む人が多いのですが、レビューの良否もかなり分かれるのが特徴のようです。 私自身はハルキストというほどではありませんが、かなり好きな作家であり、『騎士団長殺し』も興味深く、様々なことを想像しながら読み進むことができました。 村上春樹の作品はかなり読んでいるので、ファンタジー的な出来事が多 ...

本・読書感想・映画

2019/8/20

『マチネの終わりに』平野啓一郎著ー音楽(人生は)は過去に向かて広がっていく

『マチネの終わりに』は2015年3月から2016年1月まで毎日新聞に連載された小説であり、天才クラシックギタリストの蒔野聡史が「デビュー20周年記念」としてのコンサートの最終日、2006年の秋に小峰洋子との出会いから始まります。 小峰洋子はフセイン政権が終わった後の混乱のイラクでジャーナリストとして働いています。蒔野聡史38歳、小峰洋子40歳の決定的な出会いは二人の意思とは異なったところで誤解が生じ、お互いが惹かれながらも別々の生活を歩むことになってしまいます。 スポンサーリンク 『マチネの終わりに』のあ ...

東京奇譚集

本・読書感想・映画

2019/8/13

『東京奇譚集』村上春樹著ー5作の短編集

村上春樹の作品は短編は簡単に読め、長編より軽い気持ちで読めますが、どちらも面白くお勧めできる作品です。 奇譚とはありそうにない話ということですが、そんな短編が5作品からなります。2005年発行で「新潮」に発表さえたものに書き下ろし1篇を加えた短編小説集です。 長編小説でも現実からはなれた作品がほとんどなのですが、短編集は回りくどくないため簡単に読めます。 スポンサーリンク 『東京奇譚集』のあらすじと感想 「偶然の旅人」「ハナレイ・ベイ」「どこであれそれが見つかりそうな場所で」「日々移動する腎臓のかたちをし ...

1Q84

本・読書感想・映画

2019/8/7

『1Q84』村上春樹著ーリトル・ピープルとは

『1Q84』は2009年5月29日発売の村上春樹の12冊目の長編小説で、「毎日出版文化賞 文学・芸術部門」受賞しています。 いつも感じることですが、村上春樹の作品は奥が深いのですが、とても読みやすい独特の文体で読者を小説の世界に引き入れてくれます。読者の知識、思想などにより理解できることあるために、読後感は読者によって異なるし、いくつもの視点があるので何を求めて読むかによって読後感は変わってくるのかもしれません。 村上作品は、現生からいろいろな世界に移行する手法が多く取り入れられているが、読みなれると違和 ...

決壊

本・読書感想・映画

2019/7/11

『決壊』平野啓一郎著ー複雑化した現在を分人という手法で書いた衝撃と感動の大作

私は同著者の作品を続けて読むことは若いころはもっと多かったように思うが、現在はかなり根気がなくなり、それほどの頻度で読み進むことができなくなっています。それでも気になる作者の作品は数冊は読んでいます。 平野啓一郎氏の作品は、前回「葬送」をかなり時間をかけて読みましたが、「決壊」はそれほどの長編でもなかったためか、外の用事の合間に読み始めたのですが、かなり短時間で読み終えたのは、途中で止めることができなかったからです。 2002年から始まる小説は、私がホームページを開いて、掲示板でいろいろな方と交流していた ...

武器としての世論調査

本・読書感想・映画

2019/6/27

『武器としての世論調査』三春充希著-選挙によって社会を変えたいと思う人に必読

「原発事故以降の状況に問題を感じ、社会の在り方を模索するようになったという著者は、自然科学における洞察やデーター処理方法を生かして世論調査や選挙結果のデーターから社会の姿を描き出し、提示するということに取り組んできました。」と書いているように、冷静で正確な分析結果から、いろいろなことが読み取れる素晴らしい本になっています。 私もほとんど同じ時期にそれまで以上に政治に問題意識を持つようになり、フェイスブック、ツイッターなどを読むようになり、この本の著者である「はるさん」のツイッターに出会い、数年間そのデータ ...

葬送

本・読書感想・映画

2019/6/15

『葬送』平野啓一郎著ー晩年のショパンとドラクロワ

平野啓一郎の作品は最新作の「ある男」を読み、芥川賞を受賞した「日蝕」を読み返した程度ですが、その2冊に比べて葬送はかなりの長編です。 あらすじを読むという小説ではなく、ずっしりと重い言葉が全体を通じてちりばめられており、読み通すためには読み手もその哲学的ともいえる言葉を漏らさずに読み進むことを強いられることになります。 多分若いころに挫折した海外文学に次ぐくらいの時間を要したのではないかと思います。 スポンサーリンク 『葬送』の読書感想 私は新潮文庫で読みましたが、第一部が上下、第2部上下4冊という長編で ...

本・読書感想・映画

2019/4/8

『私を離さないで』カズオ・イシグロ著 土屋政男訳

『私を離さないで』は、著者のカズオ・イシグロ氏が2005月年発表の長編小説です。1989年刊行の『日の名残り』に次いで読んだ著者の作品ですが、『日の名残り』を読んだ時とは全く違った感情が残っていて、世界の医学の進歩をどのようにとらえたらよいのかを自問自答することになりました。 とてつもない大きな遺伝子工学の問題を、それとは感じさせないような淡々とした文体で書かれているが読み進むうちに臓器提供のためにつくられた少年少女たちの無邪気さの中に潜む恐れのような世界がかいま見えて戦慄を覚えながらも、淡々とした文章と ...

本・読書感想・映画

2019/3/29

日本型組織の病を考えるー村木厚子著

当時厚労省局長だった村木厚子氏は虚偽公文書作成容疑(郵便不正事件)にかかわったとして逮捕、半年近い拘留の末無罪が確定、事務次官まで上り詰め、退官後は「若草プロジェクト」を立ち上げ恵まれない環境に置かれた少女たちに支援をしています。 2009年6月14日逮捕といいますから、今から10年前のことです。その当時は今ほど政治に興味を持っていなかったのですが、逮捕の記事も無罪判決が決まったことも鮮明に覚えています。 そのような経験をなさった後に厚労省の事務次官まで務めた著者が、拘置所内での日々の出来事と不当な取り調 ...

本・読書感想・映画

2019/2/28

『日本が売られる』堤未果著|私たちが知らない間に決まっていく恐ろしいこと

国際ジャーナリストの堤未果氏の著書です。2018年9月にあとがきを書いているので、それ以前のことが書かれていることが分かります。 私は出版当時から読んでみたいと思っていましたが、購入したのは、2018年12月30日、第十一冊発行ですからかなり読まれている本のようです。 私もここ数年の、世界と日本で起きている状況にかなり関心を抱いていたので、少しは新聞やネット、国会中継などから知っていることもありましたが、それが世界中で起きていて、日本がターゲットにされていることの恐ろしさを感じました。 国際ジャーナリスト ...

日蝕

本・読書感想・映画

2019/2/14

『日蝕』平野啓一郎著|芥川賞受賞作

平野啓一郎の文壇デビューは華々しく、芥川賞を受賞した時はかなり話題になりました。最近作『ある男』を読んだことから、20年ほど前の『日蝕』も我が家にあるのではないかと本棚をさがしたところ見いだすことが出来ました。 ほとんど内容を覚えていなかったのですが、読み始めるにしたがって、読んだ記憶がよみがえってきました。 以前から、読み始めた本を途中から止めないで読む方でしたが、あまり覚えていないこと、その後の作品を読んでいないことからその当時はさほど感動しなかったのかもしれません。 今回も古語を連ねた文章を読み始め ...

ある男

本・読書感想・映画

2019/2/14

『ある男』平野啓一郎著|過去を捨てた後に得た愛の形

芥川賞作家である、平野啓一郎著『ある男』を読了しました。 『ある男』はネット検索をしていて、興味を抱き購入しました。すっかり忘れていたが20年近く前に『日蝕』も読んだようなような気がして、本棚をさがして見たところ本棚から探すことが出来ました。 その当時、京都大学大学中に書いたという『日蝕』はかなり評判になっていたことを思い出したが、なぜか本の内容は思い出さないので、近いうちに読み直してみようと思っています。 それ以後の作品は読んでいないので、『ある男』は平野啓一郎作品に初めて出会ったような感覚で読むことに ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『二十歳の原点』 高野悦子著ー学園闘争のさなか二十歳で自殺した女子大生の日記

アマゾンから時々本の紹介のメールが届きます。結構興味のある本の紹介が届くのですが、つい最近『ニ十歳の原点』の紹介が届きました。表紙を見た時、読んだことがあるばかりでなく、我が家にあるのではないかと思いました。 数十年前に読んだ本なので、どこにあるか覚えていませんが本棚の背表紙を探したところ、手が届かない高いところに見つけることが出来ました。我が家の本は昭和46年5月10日発行、昭和46年8月10日8刷になっているので、ベストセラーになったのは覚えていますがかなり読まれた本のようです。 スポンサーリンク 『 ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『あなたの首の痛み・肩こりはストレートネックが原因です!』 酒井慎太郎著

生活スタイルが大きく変わり、常時スマホ・パソコンなどで下を向いている時間が多くなっている現代の人は、若くしてストレートネックになっている人が多いと言います。日本人の8割は程度は差こそあれストレートネックだと著者は書いています。 上の図のように頚椎のカーブが消失して首が前に突き出ている状態をストレートネックというようですが、そのために前身のバランスが崩れ、体への影響が徐々に大きくなっていくということです。 我が家では夫が、頚椎症性脊髄症になり手の痺れがひどくなり手術を受けましたが、脊髄液の流れが悪くなってい ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『アンダーグラウンド』 村上春樹著ー地下鉄サリン事件の被害者へのインタビュー

1995年3月20日オウム真理教の信者が起した地下鉄サリン事件は3800人の被害者を出しました。また、乗客や駅員ら13人が死亡しており、被害者の中には重症患者も含まれています。 麻原彰晃を教祖とするオウム真理教とは何か、という疑問を作者は感じたといいます。このインタビューは、事件発生後9カ月を経た時点に開始、1年9カ月後まで続けられたようです。 坂本堤弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件などにかかわっていた人の裁判が行われていましたが、麻原彰晃をはじめ死刑が確定していた13人の死刑執行が2 ...

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