2010年6月、大阪市内のマンションで母に置き去りにされた幼い姉弟が餓死した事件をモチーフにして山田詠美さんが書いた長編小説です。 山田詠美らしいタッチで書き上げていて、重いテーマであり、かなり長い小説ですがとても読みやすく、小説の中に引き込まれていきました。 現在もあちこちで起きている児童虐待の痛ましい事件が報道されていて、耳を塞ぎたくなるような思いでいますが、この小説から何故このような事件が起きてしまうのか、心の深い部分を私たちに提起しているようです。 子供をどのような形にせよ死に至らしめるような虐待 ...