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『枝野幸男、魂の3時間大演説』―安倍政権が不信任に足る7つの理由

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2018年の通常国会は働かせ放題の「高度プロフェッショナルを含む働き方改革」、「カジノ法案」、定員増の「参議院議員制度」などの法案を通すために会期を7月22日まで延長をしていました。

いずれの法案も国民からの支持率の少ない法案でしたが、安倍総理はどうしても通したかったようです。秋の自民党総裁選を控えた中で3選を目指す安倍総理は200人以上の被害者を出す平成30年7月豪雨のさなか、災害対策の遅れが指摘された中での審議でした。

「カジノ法案の採決を控え実質的な最終日の2018年7月20日に災害のこともありためらいながら野党は内閣不信任案を提出しました。この書籍は、その時野党第一党の枝野代表の2時間43分に及ぶ演説が、多くの国民の心を動かしたために国民の希望により書籍化されたものです。

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安倍政権が不信任に足る7つの理由

私はインターネット審議中継で、枝野幸男代表ばかりでなく、山内康一議員、玉木雄一郎代表、岡田克也代表、志位和夫委員長のの演説も聞きました。それぞれに味わい深く有意義な演説でしたが、時間が10分から15分でしたが、安倍政権の不信任の理由を納得しながら聞きました。

しかし、枝尾代表は、どれほど安倍政権が民主主義をないがしろにしているかを国会を見ていない人にも分かるように丁寧に説明していした。例えば国会で何が起きているのか?、与党は本当に誠実に答弁しているのか?、野党は反対ばかりなのか?、野党はサボっているのか?など、テレビなどで見れば、野党の国会質疑に対して安倍総理の答弁の、めちゃくちゃな発言も分かりやすく報道しているために、予算委員会などの国会を見ない国民は本当の与野党の関係が分からないと思います。

しかし、こん本を読むことにより、安倍政権になってからの国会のありようがかなり良く分かると思います。そればかりでなく、憲法に基づいた民主主義のありよう、たとえは多数決でものを決めるときの基本などがかなり良く分かります。

不信任案の理由その1ー高度プロフェッショナル制度の強行

労働規制が及ばない労働者を増やすことになる「高度プロフェッショナル制度」は国民にも支持されていませんでしたし、過労死で家族を亡くした方が反対の立場を説明したいと安倍総理に会いに来ましたが、会うこともなく、経営者の要望を第一に考えて出せれた法案です。

ゆわゆる、勤務時間の規制がないのですから、過労死ラインも分かりませんし、どんなに働いても賃金が同じということは雇用する側にとってはこれほど良いことはありません。年収1075万円以上と言っていますが、法律の中には金額の明記がないこと、いずれこの金額は引き下げていくのだということが、各界各層、議員の中からも出ていることが問題だといいます。

また、この法律を作るにあたって労働者からのニーズを示す客観的な根拠もなく、誤ったデーターを引用して作った法案を数の力で成立させてしまいました。

不信任案の理由その2-カジノ法案の強行

カジノ法案も審議が尽くされないまま強行採決されましたが、賭博は違法であるにも関わらず、ギャンブル依存症を増加させるカジノ法案は国家に大きな損失を生みます。ましてや貸金業者まで入ってお金を貸して国民が、ギャンブルが出来るような法案は通すべきではありません。

カジノ法案はアメリカのトランプ大統領との会合にカジノ業者と同席していたことも分かっており、アメリカに我が国を売るような法案ではないかと言います。

不信任案の理由その3ーアベノミクスの失敗

株価、輸出企業を中心とした企業成績は上がっていますが、財政再建目標は5年たっても全く実現できず、5年先送りされました。この収益増などがニュースでながれ、国民は景気が良くなっているように錯覚していますが、この数字だけを意図的に流して国民を欺いているのだと私もずっと思ってきました。

現実は日本の経済成長を遂げている輸出企業、輸出産業には、国が支援した結果なのであり、格差がますます広がっています。非正規社員の雇用が増え、正社員と非正規社員の収入の格差がますます大きくなっています。

非正規社員の年収が200万円から400万円なのに比べて、会社員のボーナスが100万円近くになって毎年増加しているのを見聞きするにつけ、メディアの罪は大きいと私は感じています。

まるで、安倍政権の政策が良いことずくめのような報道に国民は自分だけがだめなのだろうかと背を向けているのが見えるようです。このようなボーナスをいただくのはごく一部の国民であることを伝えるのがメディアの仕事だろうと思います。まして、貧しい人からも受信料を頂いているNHKは考えないといけないと私は思います。

枝野代表は介護職、保育職など給料の低い分野の給料を上げるべきだといいます。また地方の活性化のために1次産業に従事する方のための所得の安定ということも考えるべきだといいます。

非正規社員で年収が少ないために子供を持てない、また結婚も出来ない人をなくすことが景気対策には必要だといいます。生みたくても産めないという人をなくすことが消費を活性化させ、景気回復の道筋を作るのではないかと言います。

不信任案の理由その4ー政治と社会のモラルを低下させるモリカケ問題

約9億円の国有地が8億円値引きされて売られた森友問題は多くの方が知っていることと思います。国会で1年以上追及された問題ですが、安倍総理夫人がかかわっていた可能性を追求されたこともあってか、1年後に財務省の文章が書き替えられていたことが分かり、書き換え前の文章が出てきたのですが、いまだにかかわりがあったと思われる文章は抜き取られたままで、出てきていません。

おまけに最高裁まで争ても出さないという打ち合わせたメモも出てきていますし、検察捜査への介入の疑惑まで起こっています。三権分立という憲法違反まで犯している安倍総理のしていることは許されることではありません。

また、多くの方が知っている加計問題は総理のお友達のために獣医学部の大学を作ったという疑惑です。誰が聞いても問題点がが多いのですが、官邸は文章を出さず他から出てきた文章は認めないという態度をとり続けています。

それらの事柄が、嘘であればそれに足る文章を出してくれば良いのですが、官僚も記憶がないと逃げている状態で、安倍総理が膿を出し切るといいながら、謎が深まるばかりの状態が現在も進行中です。

不信任案の理由その5ーごまかしだらけの答弁。そして民主主義を無視した強行採決

私も森友問題が表面化した2017年初頭から、見られる限りは予算委員会などの国会答弁を見ていましたが、安倍総理は都合の悪いことには答えないで、関係のないことをだらだら話しています。これが日本の国のトップの姿かと情けない気持ちで聞いていました。

何か新し事が出てくるかと思えば、官僚までが納得のいかない答弁を繰り返すありさまで、国会は壊れているとしか言いようがありませんでした。

2018年の通常国会では働き改革の質疑から始まりましたが、聞かれたことにまともに答えない安倍総理、加藤厚生労働大臣の答弁には見ている方でもイライラするほどでした。これはご飯論法とか信号無視話法とか、国会答弁を見ていた人たちの間で出回りました。

これに慣れてくると平然と嘘をつき、開き直る姿が目立つようになり、私は日本語が通じない国会に国民として情けなくなりました。

参議院議員制度はほとんど審議されないままに採決されてしまいました。これが民主主義国家なのかとぼうぜんとしてしまいました。

次々と多数決で法案を通していく安倍総理に、多数決とは話し合いを重ねた上にどこかで折り合いをつけて決めるものではないかといろいろな例を引いて説明しています。

野党はなんでも反対というが、8割の法案は折り合いをつけて通しているということ、国会審議に応じられないような状況を与党が作っておきながら野党はサボっているなどと言わないでほしいといっています。

モリカケばかりやっているという人が多いようですが、行政がおかしなことをしたら、議会は厳しく追及するのが仕事なので、解決するまで追求しなければならないといいます。

不信任案の理由その6ー行き詰る外交と安全保障政策

進展しない、北方領土問題と拉致問題、拉致問題に至ってはアメリカのトランプ大統領と北朝鮮に振り回されています。その上アメリカの言いなりに増やし続けている防衛費の問題を追及しています。

ないといわれた日報、自衛隊の・防衛省の文書が相次いで発見されるなど、シビリアンコントールが空洞化されていることの問題点、沖縄県のヘリコプターの不時着時の大臣の言動など自衛隊の問題を追及されました。

不信任案の理由その7ー官僚システムの崩壊

森友・加計問題、自衛隊の日報問題など省庁横断的に考えられないような不祥事が起きています。

安倍政権下での官僚の不祥事は、内閣人事局制度を悪用し、官僚人事を専断し、官の世界にも安倍一強体制を築いてきた中での不祥事ですから、このような状況は一刻も早く安倍内閣には退陣してほしいといいます。

私見とまとめ

民主主義と立憲主義の立場から、憲政史上最悪の国会だったことを指摘されています。私も出来る限りの国会質疑を見てきて、日本語の通じない国会に驚くとともにこの先日本はどうなるのだろうかと心配になっています。

9月には自民党の総裁選挙があり、安倍三選は確実だとの報道があります。安倍を支持しない人は人事でも選挙でも冷遇すると脅しをかけるような選挙が行われようとしています。これが民主国家の総裁を選ぶ国なのかと情けなくなています。

最後に丁寧な田中信一郎千葉商科大学特別客員准教授の解説と、上西充子法政大学教授の解説があります。

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