聖路加国際病院理事長の日野原重明先生の生き方は幾度もテレビなどで見て感動していましたが、「生き方上手1」を視力が弱ってしまったので ipad で文字を大きくして読みました。
この本は、私が網膜剥離と分かる前 ipad mini を入手して間もなく購入してあったものですが、購入して数か月後に文字を大きくして読めました。
まだ視力が安定していない時期ですので、このように好きな読書ができたことは本当にうれしいことです。
病気になる前は、趣味の写真、ホームページ作成、などの技術を学ぼうとそのような本ばかりを読んでいたので、エッセイなどからは遠ざかっていました。
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生き方上手から学ぶべき若い医者たち
しかし、エッセイや小説など読みたいと思う本はたくさんあったので、 ipad mini を入手後時間もないのにたくさんの本をダウンロードしました。
購入した本もありますが、青空文庫などから昔読んでもう一度読みたい本は、数十冊もダウンロードさせていただきました。
そんなことから読んだ日野原先生の医師としての言葉は私の心にとても優しく響きました。
「治す医療から癒す医療へ」のくだりは、医師となった若い方に是非とも読んでいただきたい言葉が詰まっています。
- ミスをおかしてミスに学ぶ。だから成長できるのです。
- 医師は聞き上手に、患者は話し上手になることに努めるべきです。
- 良いかかりつけ医との出会いを偶然に任せてはいけません。
医療ミスは隠すのではなくミスに学ぶ姿勢こそ大切で、人間の弱さ、不完全さを自覚し謙虚にならなければならないと言います。
そのような自覚の上に立つ医療であれば、医師ももう少し心優しくなれるのではないかと思いました。
そして、その医療行為を家族のためだったらどうするかを問いながら行ってほしいと書いています。
また、「医療の原点は手当、そのぬくもり」とも書いています。
2の聞き上手は当たり前のことで、医師は患者から多くのことを学ぶのではないかと私は思っています。
患者の言葉に耳を傾けようとしない医師との出会いから、まだ数カ月しか過ぎていませんが私が出会った独りよがりの医師たちは本当に学ぶ機会を無駄にしているしか思えませんでした。
網膜剥離手術後の状態を聞いた私に対する若い医師たちの言葉は、網膜剥離の手術をした後の人の心はおろか、状態さえわかっていないような気がしました。
そして、どんな質問にもまともな返事ができない現在の大学病院というものを怖いとさえ思いました。
先日ネットを見ていましたら、「眼科専門医コース」の「研修プログラム」が書いてあり、4年間で「関連病院派遣を含め、責任者として診療に従事。専門外来のスタッフとしての参加。専門手術の習得。論文作成。」となっています。
と言う事はかなり技術の必要な手術も経験の浅い医師が担当することになっています。
私の不安が見事に的中するような医師養成がなされているようです。
診断を下せないような医師は困りますから臨床経験はたくさん必要だとは思いますが、網膜剥離のようにほとんどの開業医がしないような専門的なことはもう少し経験を積んでからでも良いのではないかと思わされました。
危険を伴う手術は、人間が実験台にされたらたまりません。
眼科医もそれぞれの専門分野があるのですから「研修プログラム」ですべての手術をこなす必要があるのだろうかと思ってしまいました。
その時に行った手術をその後行わないと言う事があるのだったら、見るだけでも十分ではないかと思うのは私の独りよがりでしょうか。
それよりも、赤星先生のように白内障の手術は日本一、世界にも引けを取らないという技術を身につけた方が良いと思いました。
そして、赤星先生は眼科でも他の分野のことは、その分野の専門医を紹介すると書いていました。
眼のように生活をしていくためにとても大切な器官の手術が未熟な医師によってなされ、手術後の状態もわからないままに診療にあたっていることを考えると、とても怖い気がしました。
手術をする前にせめて術後の詳しい説明位できるような教育をしてほしいと思うのは私のわがままでしょうか。
私は若いときに診断ミスにより、危うく命を落としかねなかった経験があります。
3度目に診ていただいたお医者さんが、「こんな病気が分からないはずはない。」と怒っていました。
私はそのお医者さんに巡り合ったことで、長い入院の末に生きながらえることができています。
私は医師が他の医師の批判ができるようなお医者さんは今でも名医だと思っています。
他で診ていただいて、納得がいかない時に他の医者に行くと叱かられることも多いのですが、そのようなお医者さんは、以後選ばないようにしています。
私がつらい経験をして学んだ知恵なので大切にしています。