私はテレビの前でゆっくり見ているというよりは、何かをしながら聞いていることの方が多い。
我が家は夜と朝はほとんどNHKのテレビが聞こえてくるので自然と耳に入ってくるのが、ニュースや政治家たちの声なのだが、腑に落ちない思いで聞いていることが多々あります。
その一つは、高齢者は貯蓄が多いのでその貯蓄を消費に回すと景気が良くなるのではないかという言葉です。
確かに一部の高齢者は、たくさんの貯蓄があるとは思うが、高齢者だけでなく働き盛りの方も裕福な人がいるのと変わらないような割合だと思うのは私ばかりだろうかといつも不思議な思いで聞いています。
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裕福な高齢さはどのくらいいるのだろうか
これは貧富の差が大きくなっていると言う事を考えない発言のように思えてならなりません。
政治家や官僚は生活に困ることがないので、自分たちの目線で社会を見ているのではないかという思いが深くなるばかりです。
この辺をもう少し考えないと私は大変な世の中になると思ってしまうという危機感をいつも抱いています。
高度成長期が終わり、十数年が過ぎている現在、さほどの退職金ももらえないままに人員整理の波にもまれた人たちは七十歳を超えているいるし、その間に退職金を減らしながら生活している人も多いのではないかと思います。
それ以前は退職金を預けておけば、年間の金利だけでも相当の金額になったことと思うが、現在はわずかの厚生年金だけでやりくりして生活している方が多いのではないかと思っています。
一般的な人が支給される厚生年金の金額を考えたときに、厚生年金だけで生活すると言う事はとても厳しいと思います。
私は国民年金を満額支給されていない母がいるが、その母が寝たきりになった場合、どのくらいかかるか試算してみたが低所得者でない家族がいる場合、最低でも15万円くらいは必要だと言う事が分かりました。
厚生年金の支給者がそれだけの金額を払える人がどのくらいいるのだろうかと、疑問がよぎります。
夫婦二人の生活も賄えないような厚生年金で、老いた親を国は家族が見るようにと言うのです。
挙句の果ては高齢者は貯蓄が多いから、そのお金を消費に回すようにすればよいという声が、テレビから毎日のように聞こえてくるのですからやるせない思いにかられます。
そんな現状を知っている高齢者が、安々と消費にお金を回さないのは必定なのではないでしょうか。
総理をはじめ、政治家はもう少し底辺の人間のことを考えないと、この国は大変な事になるのではないかという思いでいっぱいです。