鳴子系こけしは、首を回すとキイキイと鳴ることで有名ですが、これは頭部を胴の部分にはめ込む、独特の技法が用いられているためです。
たくさんのこけし工人がおり、伝統を守りながらも手作りの工法は作り手による個性があり、工人による人気度もまちまちのようです。
一本彫りのこけしは年月を経て、風格が出てきます。そのようなところに変わらぬ人気の秘密があるのでしょう。
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宮城県の伝統工芸品 鳴子系伝統こけし
宮城県に住んでいた時は、鳴子温泉には出かける機会が多かったので、鳴子系のこけしは一番出会いが深かったかもしれません。
また、鳴子のこけしはいろいろな方のお祝いなどに送ったことがあります。
送ったほうはその時見ただけですが、先方様はずっとおつきあいしてくださったようで、忘れたころに大切にしてくださっている様子をお聞きすることもあります。
シンプルさと独特の風貌から長く愛してくれる方も多いようで、後でお聞きして嬉しくなりました。
また作り手により、風貌も違っていますが、すべて一人の工人が仕上げているので、魂のようなものが入っているのか人の心に働きかける力も持っているようです。
お店に並んでいるときは白い生地もだんだんと色が濃くなって趣が出るのも伝統こけしならではの魅力ですし、同じように見えながらも手書きで書く顔の表情も心に働きかける力となって飽きることがないのかもしれません。
それが民芸品の魅力であり、機械で作ったものとの違いが現れる所以なのでしょう。