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『関東大震災』吉村昭著

吉村昭は1927年東京生まれ、2006年に亡くなっています。

両親が関東大震災に遭い、幼い頃から体験談を聞かされたことにより、災害時の人間に対する恐怖感に戦慄し、様々な文献を参考に体験者の話をまとめて書いたようです。

他県ではありますが、関東地方に住んでいた、明治生まれの素祖母から幼い日に東京方面の夜の空を真っ赤に染めていたという話を聞かされていたことから、すごい地震だったのだろうとは思っていましたが、この本により生やさしい恐ろしさではなかったことが伝わってきました。

わたしは、東日本大震災は関東地方に住んでいたのでそれほどの被害には遭わなかったのですが、それ以前の宮城沖地震の時は宮城県いいたので、それが経験した中では一番大きな地震だったので、このような地震に見舞われたらどうなるのだろうという恐怖を抱きました。

『関東大震災』のあらすじと読後感

関東大震災について書かれている文献とそれを経験した人からの話をまとめて書いたと「あとがき」に書いてあるように関東大震災の無残さを克明に私たちに伝えてくれていると思いました。

多くの良民も極限の状態に陥ったときに冷静さを失い、どのような噂でも信じてしまい、感情をむき出しに行動してしまうのだろうと言う悲しい性を私たちに教えてけます。

『関東大震災』は菊池寛賞を受賞しています。

『関東大震災』のあらすじ

大正12年9月1日に起きた関東大震災は東京、神奈川、千葉、埼玉、その他近隣の地に及び、大きな災害をもたらしました。

昼時に起きたことから、火災が広がり他の地で聞いたことのないような惨事に多くの人の命は渦巻く炎に襲われたことが大きかったようです。

テレビなどで当時の様子を映した映像を見た記憶がありますが、荷車のような物に家財道具を乗せて逃げたようですが、それが災いになり荷物に火がつき荷物と一緒に焼死した人が沢山いたようですし、川に飛び込んでも川は湯のようになって重なり合って亡くなっていく様は壮絶きわまりないものがあります。

電気も水道も交通機関も麻痺した都会では逃げ場がなかったようです。

そして、避難できた人の間では何の報道もないままいろいろな噂が立ってそれに輪をかけるように大きくなって人々を不安にし社会問題にと広がっていった様が見て取れます。

そんななかでおきた、朝鮮人が井戸に毒を入れているという噂や放火したと言う噂に、各町村で朝鮮人来襲ににそなえる自警団という組織が朝鮮人を襲い殺害したと言うことは人々の精神状態が不安定になっていたことにより起こったといっても、歴史的な汚点となってしまいました。

また、社会主義者を取り締まっていた憲兵が大杉栄と伊藤野枝を殺害した事件は世の批判をまきおこしました。

大きな災害で自分の存在さえ見えなくなってしまうと、人間は何を信じていきていけばよいのか分からなくなってしまうようです。

その極限状態を様々な文献を調べ、体験者に聞きながら真実を拾い上げ克明に記録した「関東大震災」は関東大震災について知ろうとする人に参考になる本だと思います。

『関東大震災』まとめ

関東大震災は大正12年9月1日に起きた地震です。

建物も生活様式も全く異なる現在の東京でこのような地震が起きたときはどうなるのだろうと考えながら読みましたが、わたしには想像もつきませんでした。

その後に起きた東日本大震災は、津波による被害が大きかったと思いますが、甚大な被害を出しました。原発のある場所であったことも大きな災害になりました。

地震被害とはいえ、それぞれの地方でかなり違った被害が起きることが予想されます。

地震が起きる季節によっても備える物は異なるでしょうし、東日本大震災でさえ、かなり離れた関東地方のスーパーから物が無くなったのですから、誰もがある程度の備えはしておかなければならないのでしょう。

備えの話は良く出ますが、あれほどの地震が起きたときにどのような状態になるかは誰にも想像ができないと思います。

東京のビル街から離れて住んでいても、我が家は住宅地であることから一番怖いのは火災と崩壊だとは思いました。

それぞれが住んでいる場所で何ができるかを考えて備えるほかはなく、その地域の現状を把握しておくことが大切だろうと思いました。

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