国内で春慶塗という名の漆器は岐阜県高山市の飛騨春慶、秋田県能代市の能代春慶、茨城県東茨城郡城里町(旧桂村)の粟野春慶等があり、この三つを日本三大春慶塗といいます。
春慶塗は板を立体的に仕上げる曲げの技法で作られ、天然の木目の美しさをそのまま活かし、透き漆と呼ばれる透明の漆が用いられます。
下地の色は黄色、紅が用いられ、完成時の色味を変えます。
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伝統工芸品 能代春慶 飛騨春慶 粟野春慶を日本三大春慶塗と言われる
飛騨・高山春慶はとても有名なので、我が家で昔から使っている春慶のお盆は飛騨高山の春慶かと思っていましたが、秋田県の方に頂いたので能代春慶かもしれません。
余りにも素敵な頂き物のお盆で最初は普段使いにできませんでしたが、使い始めたら軽くてとても丈夫でずっと愛用しています。
紅春慶と黄春慶があることは良くわかりませんでしたが、製作した季節・湿度、寒暖の差によることが多いことを知りました。
我が家のお盆は赤味を帯びているようです。
飛騨・高山春慶と能代春慶とは、仕上がった製品はとても似ているようです。
能代春慶塗は、一子相伝の秘法のようですが、他地方に伝播することは少なかったのですが、津軽(青森県)藤崎町大字白土の根岸家に伝わったようです。
私が使い始めて数十年になりますが、どちらの春慶かわからなかったのも当然のようです。
ところが2010年の3月に、能代春慶の唯一の伝承者、石岡庄寿郎氏が亡くなって能代春慶は途絶えてしまったようです。
我が家に春慶の小さなお重、お盆、銘々皿がありますので宝物になりました。