遠刈田こけしは、頭部がさし込み式で比較的大きくなっているのに対して、胴が細目になっています。
手描きの花模様が中心で、その他、図案化された菊花や梅の模様、木目模様などが見られます。
華麗さにおいては、他の伝統こけしの中でも一番といわれています。
その華麗な風貌も愛され続けている所以なのでしょう。
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宮城県の伝統工芸品 遠刈田系伝統こけし
宮城県蔵王町遠刈田温泉近くで作られているこけしで工法は同じなのでしょうが、鳴子こけしなどとは風格はかなり異なっています。
私は宮城県に住んでいた期間が比較的長かったことから、遠刈田系 こけしと鳴子系こけしは見て歩いたことがあります。
どちらも首を回すとキュキュと音がするのが特徴で、作者ものを集めているという人もいると聞きました。
ほかの民芸こけしよりは大ぶりですが、大きくなるにしたがって高価になりますが、作者によっても値段の幅は大きいようでした。
歴史のあるものなので、みやぎ蔵王こけし館に入ると、ほかに弥治郎系、作並系、肘折系がありますが、私が馴染んでいたのは、遠刈田系と鳴子系でした。
東北全体で11系統に分類されるようですので、ほかにも私の知らない違った特徴のこけしがあるようです。
江戸時代にお椀などを作っていた生地屋さんが子供のおもちゃとして作りはじめたようですが、それが作り続けられているということでも貴重なことだと思っています。
先日テレビでこけしを集める方が増えているという番組を見て懐かしく思いました。
私が子供のころは、出かけた先からお土産として様々なこけしをいただくことが多く、どこの家にもこけしケースがあったことを思い出しました。
こけしはその作り手の気持ちが顔に現れることから、人の心を慰める力を持っているのかもしれません。