衆議院を通過して参議院に送られた安保法案だが、2015年9月17日現在重大局面を迎えています。
昨夜にも、採決する予定だった安保法案だが、参議院特別委員会が何度も休会になり、混乱をしているようです。
国会議事堂前には、九州から車を飛ばしてきたという方も集会にきており反対集会が大きくなっています。
私も、安保法案の詳細を今でもはっきり分かっているとはいいがたいのですが、70年間平和だった日本の若者が戦争に行かなければならないような事態になることを危惧しています。
それにもまして、太平洋戦争の時に国民には詳細を何も知らされなかったように、上部で作り上げたニュースを国民に報道していたような事態にだけはなってほしくないと思っています。
今回については、NHK はじめ、新聞によってはかなり事実を伝えていないメディアが多いことを知り、びっくりしています。
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安保法案の参議院特別委員会が重大局面ー中立的な報道を望む
昨夜は日にちをまたいで、午前3時過ぎまで参議院特別委員会が行われたようですが、与党の議員の抗議によって現在11時になってももめているのが現状のようです。
私は政治に対しては門外漢であり、詳しいことは分かっていませんが、安保法案は、憲法9条には反しているのではないかと思っています。
日本国憲法はどこの国とも違った課程を経て交付された憲法です。
憲法ができるまでについて詳しく読んだことがありますが、今はあいまいになっていて、はっきり覚えていませんが、原案は敗戦時にアメリカで作られたという経緯を持っていますので、かなり理想的な憲法になっていると思っています。
それゆえかまでは分かりませんが、日本は戦後70年間戦争にも巻き込まれることなく平和に過ごしてきて、言論の自由が守られてきたと思っています。
先日安保法案について各党の討論を見ていましたら、衆議院での採決の時はNHKは報道しなかったこと、参議院の採決の時はぜひ報道してくださいと野党に言われていたのを聞いていました。
私は昨夜11時くらいまで見ていて、今朝8時ころからテレビはつけていますが、このように報道されているのを見て安心しました。
NHK が報道を控えさせられたという事も聞き、中立でなければならない、新聞も新聞各社によって中立とはいいがたい記事を書いていることを知って、国民は本当のことを知る権利剥奪されている現実をいまさらながら、恐ろしいと思いました。
そのような事態を知ったことにより、国民が安保法案について関心を持つ人が多くなってきていることをとても良いことだと思っています。
池上彰が斬る!「朝日より読売、産経が問題」
安保法制報道に見るメディアの暴走とは?
──安保法制に関する報道では完全に二極化していますね。
7月に衆議院特別委員会で採決された際、これを「強行採決」と報じた新聞と「与党単独採決」とした新聞、その夜国会前に6万人が集結した抗議デモを大きく扱った新聞と無視した新聞があるわけでしょ。
各論調とは別に、あれだけの人が集まった事実は報道する価値がある。産経は、あれを安倍晋三さんに対するヘイトスピーチだって言ってますけど(笑)。
安保法制賛成の新聞は反対意見をほとんど取り上げない。そこが反対派の新聞と大きく違う点です。読売は反対の議論を載せません。そうなると、これがはたしてきちんとした報道なのかってことになる。
世論調査は誘導尋問調査になっている
読売でとりわけ驚いたのは、安保法制への賛否を問う世論調査の質問文です。「日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、(中略)こうした法律の整備に賛成か反対か」って、これ、明らかに誘導ですよね。
こんな聞き方されたら、それはいいことかもって思わされるような質問の仕方です。
NHKの報道は公正中立か?
──現場は取材したにせよ、最終的にほとんど報じなかったというのは、放送法で課された公正中立どころか、偏向してはいませんか?
いや、偏向っていうか、明らかにおかしいでしょ。おかしいですよ、そりゃ(笑)。
それがテレビに課された「事実を曲げない」の範囲内かどうかといえば、事実は一応報じてるわけだし、いい悪いではなく、事実を曲げてるという批判は難しいですよね。まあ、私はもっと大きく報道すべきだと思いますけど。
──憲法学者らを招いた衆院特別委員会の参考人質疑もNHKは中継ナシでした。
NHKには中継する基準があって、それを満たすとわかったのが当日の朝だったから間に合わなかった、って言ってる。けどそれは違うだろう、そんなわけないだろうって思いますよ。急いでやりゃいいんです。
きっとどこかで、わざわざやらなくてもいいだろうと、空気を読んだ人間がいるんじゃないかな。“忖度(そんたく)”ですよね。
籾井勝人会長自ら、報道するなと言ったら大問題だし、彼は言わないですよ、わからないから。「会長はきっとこう思うであろう」と忖度するヤツがいて、下に向かって「慎重に」と放送総局長なり中間管理職が言うんでしょ。
──NHKは政権に対し見て見ぬふり、サボりジャーナリズムじゃないか、って批判もあります。
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なるほどなるほど。いやそのとおりです。まあがっかりですよね。
今ニュースをネットで拾う人が増えてますが、それはどこかの新聞かテレビの報道をネットで見てる場合が多い。
安保法制でも、読売や産経が報じる事実自体、正しいかどうか疑問すら起きるわけです、反対論を載せないという点で。
論調は別にして、事実は客観的であるはずという信頼感がなくなってますよね。ファクト自体がメディアによって全然違っちゃってる。
今自分が目にしているのは、世の中のほんの一部の断片なんだという自覚が必要ですね。
中村 陽子 :東洋経済 編集局記者取材より
私たちは、ニュースや新聞記事を読むとき、それをうのみにしてはいけないのだという事を感じました。