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『総理にされた男』中山七里著

中山七里氏の著書は初めて読みました。

わたしはミステリー小説はあまり読まないのだが、妹が貸してくれたので題名が面白そうなのにつられて早速読んで見ました。

単行本は2015年、文庫本は2017年なので、数年前に書かれていますが、いつも国会の予算委員会などをネットで見ているわたしには、甘い感じと偏った感じはありましたが、それは思想的な部分もあるので仕方がないのかもしれません。

『総理にされた男』あらすじと感想

池上彰氏が解説を書いていますが、氏はこの本を読むことで、政治の基本的な流れや仕組みを学ぶことができますと書いています。

政治に興味を持たないのか、選挙の投票率がかなり低い日本において、政治に興味を持つ人が増えることにより、日本の政治が良くなってくれることを願いながら読むことになりました。

政治が分からない青臭い総理された加納のような総理が出ることによって、日本の政治も少しは変わった行くのではないかと言う思いを裏切るように、数年を過ぎても、現在の政治は何も変わったいません。

『総理にされた男』中山七里著

政権が変わり総裁になった真垣統一郎ににうり二つの加納慎策は売れない役者で、彼女の部屋に居候している身です。

駆け出しの役者志望でギャラもなく、アルバイトをしているようなありさまです。

たまたま、新総理になった真垣統一郎にうよく似ていることから、前節で総理の口上を延べ人気を受けるようになったいました。

それを官房長官の樽見が見たのでしょう。

ある日、アパートを出たところで誘拐され、連れて行かれた先は首相官邸でした。

内閣官房長官の樽見が出てきて「しばらく真垣総理を演じてほしい」と言われます。

真垣総理は皮膚感染症にかかったが、罹病した場所によっては脳神経まで壊死させる知うことで、現在は意識不明で深刻な情態なのだと言います。

真垣総理は40歳と若く、その人気により政権を奪還できたと言っても良いので、真垣総理がいなくてはどうにもならないと言われ、総理とそっくりな加納は総理にされてしまうのです。

又、蜂窩織炎になると顔も元通りにはならず整形治療をする人もいると言うことで、家族もいないし友人とは疎遠になっているのでまずばれることはないと言うことで替え玉の総理になることになります。

樽見にいろいろとサポートしてもらうが、どうしても彼の友達である経済大学准教授の風間を相談役に付けてもらい、いろいろとアドバイスをしてもらうことになります。

とても不思議なことですが、これで代表質問、予算委員会の質疑、記者会見、国の財政、その他山のような仕事を素人ががこなせるとは思えませんが、小説だからと割り切って読むことになります。

様々な難しい問題を党派、派閥、多くの大臣に見抜かれることがないままそつなくこなすことができると言うことに対しては、小説であるが故に疑問を感じることもありますが、素人だからこその曇りない目で解決していく姿にいつの間にか引き込まれ、現在の国会との違いを見せつけられるような気持ちになります。

風間が、イギリスに転勤になり、アルジェリアの大使館がテロに占拠され、対策会議を開きいろいろと対策を練っているさなかに官房長官の樽見が心筋梗塞で亡くなってしまいます。

誰も相談する人がいなくなった総理である加納は、単独指示を出し、数人の犠牲を出したが、自衛隊を出動させ助け出すことができます。

国家は、これほど単純に動くことはないと思いながらも、何もできない今の国会と政権を見ているともう少しはできることがあるのだろうと思わされました。

『総理にされた男』の感想

わりと政治には興味がある方ですが、慣れないながらも民主党政権は良くやったと思っています。

3.11の東日本大震災が、安倍政権間であたら、どのようになっていたかと思うと恐ろしい気がします。

この小説はその民主党政権が終わり、あべせいけんいなった時の時代設定になっているように思います。

第一次安倍政権は短かったために深く考えませんでしたが、第2次安倍政権のお友達優遇政策はとても酷かったことと、国民にとってどのようなことをしたのかも思い出せないくらいです。

積み上がった不正が今でも日本の未来を阻んでいるように感じます。

この小説を読んで、現在の政権と比べていただき、国民としての政権選択に役立てて頂きたい気持ちでいっぱいです。

福島原発は11年を過ぎても解決できないままですし、被害に遭った国民の生活も元には戻っていません。

国民主権の憲法も改正しようとしています。

憲法改正に力を入れる前に、少子高齢化の時代にどのように向き合うべきか真剣に考えてほしいと願っています。

そんなことを考えながら読みました。

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