昨夜のNHKスペシャルでは、「緊急ルポ貧困連鎖社会―女性たちを襲う危機」と題して、母子家庭の親も子も貧困にあえいでいる様を報じていました。
私も、現在社会の貧富の差が広がっている現状に危機感を抱いていましたが、こんなにも大変な思いをして生きている人たちがいるのだという現実を見て、社会の貧困の問題に強い衝撃を受けました。
私は、国民が貧困から這い上がって、大方の人たちが中流意識を持った時代を生きてきましたが、その当時は景気は上昇していましたので、何かしらの仕事にはつける時代でした。
その中流家庭に育った方が今、親の世代となり、さまざまな理由で母子家庭となって苦労して子供を育てることになっている年代だと思いました。
その親たちの貧困が、子供世代の貧困につながっていると考えると、経済の浮き沈みの中でおきた社会現象と見なければならないのだろうと思います。
スポンサーリンク
女性の貧困、子供の貧困は政策の貧困
少子化のなかでの子供の貧困は、高齢化社会の中に何をもたらすのでしょうか。
考えただけでも深刻な問題として、政治家は手を打たなければならないのだろうと思います。
親世代の女性もやっとの思いで子育てしているのですから、国民年金はおろか介護保険料もも支払うことが出来ないのであれば、高齢化世帯にも大きな転換が迫られることと思います。
政治家は、一部の高齢者が持っている貯蓄を例にして、高齢者はお金があると言っていますが、それが高齢者全体の何割になるかをはっきりと認識すべきだと思います。
施設がいっぱいで、施設にも入れない認知症の家族を仕事を辞めて見なければならないような状況も、現実に存在しているようです。
一部の裕福な高齢者や優良会社に入って年収の高い人たちの収入が上がったからと、景気が回復したと言っているのを聞くにつれ、もっと底辺を見てほしいといつも思ってしまいます。
何処の親もそして子供の、この先は少しでも良い生活をしたいと大学進学をさせたために、大学進学率は確かに上がっています。
そんな複雑な思いでいたら、今朝の「あさイチ」では、奨学金の滞納33万人!破産も!子供の貧困!1日1食 と題して現在社会のひずみを放映していました。
何らかの理由で母子家庭となった母は不定期雇用の掛け持ちでくたくたになっていて、子供の面倒を見る余裕がなく、親子ともども孤立していくさまを見て、日本社会の貧困を見る思いがしました。
昔は、貧困であることを隠す必要などんかったし、貧しい家庭はたくさんありましたが、現在の貧困は目に見えないことが大きな問題になっているようです。
群れ社会が崩壊してしまった現在は、何処に困った人がいるのかさえ分からない状態ですし、困っている方も誰にも頼ろうとはしない現状のなかで頑張っているために、大きな問題がおきなければ分からない状態にならざるを得ないようです。
また横並びの社会で育った親世代は、自分の大変さを訴えることのないままに頑張ってしまう事になりかねないと思いました。
私が現在の中でとても不思議に思うのは、勉強の仕方が分からないという方の多くを学校が面倒を見ないと言う事です。
高校も大学も、塾に行かなければ入れないと思う方の多いことを文部省を始め、学校はどのように考えているのでしょうか。
それほどさかのぼることがなくとも、勉強は学校でするもので、それ以上の勉強をしたかったら、なぜ自分で勉強しないのかが不思議に思ってしまいます。
私は、大学は勉強の仕方を教えてくれるところだと聞いたことがありますし、大学に行かなくともそれ以上の学力を身につけることもできるのではないかと思っています。
所詮、人に教わったことはそれまでで、本当に何かをしたいのだったら、自分で学ばなければなりません。
私は、読解力だけは身につけておいた方が良いと本をたくさん読むことを勧められました。
子供のころに本をたくさん読んで、読解力を身につけておけば、大人になってもあらゆることが理解できると思います。
学校に行かなければ、資格の取れない仕事もたくさんありますが、教えてもらった知識でなく、自分で調べた知識は比べようもないくらい大きなものです。
子供にもっともっと本を読ませて、読解力を身につけさせることは、社会の大きな力になるでしょうし、支払う事の出来ない奨学金を借りなくとも自分で自分の進む道が見つけられるのではないかと思います。
大学に行くことがすべてではないことを社会ももっと認識すべき時が来ているのではないかと思います。
現在の高校は、就職がないからと、大学進学を勧めていると聞いたことがあります。
そのようにして大学に行った子供たちは、大学を卒業したのだから、大企業に入りたいと思うようですが、誰もが入れるわけではありませんから、就職浪人が出るのは当たり前です。
人間は確かに平等だとは思いますが、向き付向きというものがありますので、かなり難しいことかもしれませんが、そのことは考えた上で職業選択をした方が良いようです。