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『もものかんずめ』 さくらももこ著ーちびまる子ちゃん作家の初エッセイ

2015年9月3日

テレビも見ないし漫画もほどんど読まないので、ちびまる子ちゃんは知っていますが、内容は知りませんし、さくらももこの名前は知っていますがそれだけで何も知りませんが、エッセイを読むのは好きなので目に留まったので読んでみたという感じです。

この頃、今までに読んだことのないような作家のかなり前に発売された本を読むことが多くなっています。

そして、読んだ本に対する読後感も以前に比べてかなり変わってきていると感じることが多くなっていることに気が付きます。

もものかんずめの初版本が出たころでしたら、ただただ面白いと読んでいたと思いますが、もものかんずめの作者のようにかなりシビアに読んでいることに気が付くようになっています。

もしかしたら感性が変わってきたのかもしれないと思ったりしています。

『もものかんずめ』 さくらももこ著の読後感

奇跡の水虫退治から読み始めて、少女がオッサンがかかる水虫になった時はとっても恥ずかしいだろうと思いますし、ふとんに入って温まった時に襲ってくる痒さは尋常ではないことは経験した私も知っています。

それを治そうと頑張っているももこの苦労が面白おかしく書かれていて馬鹿らしいと思いながらも引き込まれてしまうのは独特の文章力によるのだろうと思いました。

お茶っ葉に熱めのお湯をかけ、ふやけたところをストッキングに入れて毎晩患部に巻いて1週間寝ただけで、水虫が治ってしまったという。

後からかかったおねいさんも医者に行って薬をもらってきたが治らず、その療法で治ったというから、お茶の葉の殺菌作用で治ったのではないかと思い、誰か水虫で悩んでいる人がいたら教えてあげたいと思いながら、最初のエッセイを読みました。

飛行機事故で無くなった向田邦子のエッセイを何冊も読んだことのある私はなぜか向田邦子のエッセイを思いながら読み進めていました。

なぜだろうと思っても、わかりませんでしたが、ほかの人にはない独特の考え方が共通点になのではないだろうかと自分なりに解釈していました。

さくらももこがちびまる子ちゃんの連載を始めていたころには、向田邦子はなくなっていたのですから、影響は受けていたかどうかはわかりませんが、ものを見る独特の感性が似ていたのではないかと私なりに解釈していました。

向田邦子のエッセイの中には簡単にできる料理の仕方なども書いてあり、作ってみるととてもおいしいものがあり様々なことを学びながら読んだ記憶があります。

もものかんずめの最初に水虫の治し方が出てきたので、重なった部分もあると気が付きましたが、ほかの人には気が付きにくいことを面白く書く才能はやはり似ていると思いました。

しかし、「メルヘン翁」を読んだときはあまり良い気分はしませんでした。

それは解説を読んで納得できました。

しかし、私は自分の感想や事実に基づいた出来事をばからしくデフォルメすることはあるが美化して書く技術は持っていない。

それを嫌う人がいても仕方がないし、好いてくれる人がいるのもありがたいことである。

うちの爺さんは私や私の姉や母に対して愛情がなかったことは事実である。

核家族でない家庭では意外とよくあることで、私の友人にも母や自分自身が爺さんや婆さんにイジメられたために嫌っているいるケースがいくらでもある。

”身内だから”とか”血がつながっているから”という事でだけで愛情まで自動的に成立するかというかというと、全くそんなことはない。

かえって血のつながりというものが、わずらわしい事である方が多いとすら思う。

解説「メルヘン爺」のことより


このような書き方ができるからこそ、さくらももこのエッセイは面白いのだと改めて思うと同時に、私の平凡さを感じたことでした。

そのうえ、非凡なさくらももこには想像以上に様々なことが起こり、その出来事が恐怖に満ちていても面白いいと感じてしまうから不思議です。

「無意味な合宿」のコクゾウムシも気持ち悪いが、団体行動が好きでないという事においては、私も同感です。

私はっ引っ込み思案でまじめだったので、仕方がなしに学校に合わせていましたが私の娘は違っていました。

小学校の一年生の時から毎日給食が食べられず残されていました。風邪をひいている時などお医者さんに行くからと早く帰ってくるようにと言っても帰ってこないので、迎えに行くと居残りをさせられていたので、先生に話して医者に連れていくこともたびたびでした。

要領の悪い子で、自我の強い子でしたので大物になるかと思っていましたが、今は反対にまじめな大人になってしまいました。

学校の校則というのは本当に馬鹿らしいと思いました。居残りをさせている教師自身もピーマンが嫌いなのにピーマンを食べられないわが子を居残りさせているのですから、毎日定時に帰ってこない娘を心配ばかりしていました。

ピーマンぐらい食べられなくてもよいのではないかと先生に言ったこともありますが、校則のようでクラスの担任が決めることができないようでした。

そんな些細なことでも、さくらももこが書くと面白く、楽しく読ませることができるのは独特の文体と語り口に面白い絵が入っていることによるところが大きいと思いました。

幅広い年代の人に読んでほしいエッセイだと思いました。

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