手術退院後、それまで経験したことがないような頭痛を感じるようになったが、婦人科の定期診察で話しても薬はいただけませんでした。
頭痛はそれまではありませんでしたし、病気らしい病気をしたことはなかったのですが、手術後はかなり長く体調の悪化は続きました。
これはホルモン異常のほかに、子供を産むことが出来なくなったショックが長いこと続き、夢にまで見るほどだったことと関係があったのだろうと思います。
仕方がないと思いながらも、どうしても受け入れられない自分がありました。
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ホルモンバランスが崩れたための体調不良が続く
いつまでも実家にいるわけにも行かなかったので、間もなく実家からかなり遠い地の夫が待つ家に帰りました。
帰った途端、5カ月近くにぎやかなところになれていた娘が家に帰る(私の実家)とだだをこねたのには閉口しました。
かなり気が強い子供でしたので、ベッドに入らず泣き疲れて眠った娘をベッドに戻したときはとてもつらく悲しい思いをしました。
その後、転院する大学病院に紹介状を書いてもらってそちらで検査を受けるようになりましたが、検査の結果が分かるまではいつもドキドキしていました。
そのころは、体調不良よりも、hCG の数値が上がることの方が怖く、子供のためにどうしても生きていたいと言う思いばかりがよぎりました。
月に1回の検査でしたが、家に戻って2回目の大学病院の検査で、hCG の検査値が上がっているので入院するようにと言われたことがあります。
何も考えられないくらい悲しさがこみ上げてきましたが、小さな子供がいるので、ここに入院することはできませんでした。
もう一度実家に帰らなければならないと思うと言いようのない悲しみがこみ上げます。
家に帰ってそのことを伝えたとき、夫がポロリと涙を流しました。
そして実家に帰り、元の病院に行き検査をしましたが、何の間違いだったのか検査の結果は悪くはないと言う事でした。
そこの先生は悪くなるはずはないと言ってくださいました。
その日はとてもうれしい日で、娘に赤いブレザーを買ってあげ、私は自分のご褒美にシャクナゲの苗を買って帰りました。
その後、家の方の大学病院で検査を受けることになりました。
1年間は本当にびくびくしながら検査を受け続けて、無事に1年が過ぎたとき、検査はしなくても良いと先生から言われました。
持ち帰ったのは小さなシャクナゲでしたが、大木になり毎年綺麗な花を見せてくれました。
人間は、わがままなもので、病気から逃れられたと思ったとたん、子供を持てないことの悲しみが心をむしばみ、ホルモンのバランスが崩れて体調不良はかなり大きくなってきました。
微熱が続いて、つわりのような吐き気に襲われたことがあり、内科を受診しましたが、いろいろな検査の結果何処も異常はないとのことでした。
既往症などは話していますが、医者はホルモン異常とは考えないようで、婦人科にも回してくれませんでした。
その当時はそのようなことに理解のある先生はいなかったのか、私が出会うことがなかったのかどちらかだと思います。
私も、家庭の医学などを読んでいたので、ホルモンの異常だと思いながらも、最初に治療していただいた病院で話しても取り合ったもらえなかったことから、婦人科に行くことも考えませんでした。
代償月経というかどうかわかりませんが、かなり頻繁に大量の鼻血が出るようになり、止まるまでに大変な事が多くなった時期もありました。
子宮や卵巣を摘出してもあまり症状がないという方もいるようですが、私は様々な症状に苦しむことになりました。