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本・読書感想・映画

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2018/6/15

『万引き家族』是枝監督ーカンヌ最高賞受賞の映画感想

第71回カンヌ国際映画祭で 最高賞のパルムドール受賞の『万引き家族』を見てきました。 是枝監督は、ブログに〈映画がかつて、「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような「平時」においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています〉とも綴り、映画が公権力から一定の距離を置くことの重要性を確認したうえで、政府などからの顕彰の類は固辞していると明かした。 http://lite-ra.com/2 ...

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2018/6/6

『日本会議の研究』菅野完著ー日本会議と政治家たち

森友問題が国会で連日騒がれていた2017年春、日本会議との関連性を疑問に思いネットでいろいろと調べていた時、販売差し止めになっていた『日本会議の研究』が再発売されることを知り購入しましたが、いろいろな事情で読むことが出きず、やっと読了しました 森友問題が国会でとり上げられたころ、教育勅語を暗唱する塚本幼稚園の園児の異様な報道に驚き、その有様を1年以上国会やネット、新聞で追いかけてきました。それは日本会議というものを知らないことには理解できない問題でした。 私が今までに感じたことのない強引な国会運営、安倍総 ...

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2018/6/1

『日の名残り』カズオ・イシグロ著 土屋政雄訳|ノーベル賞受賞作家

著者のカズオ・イシグロは、長崎県出身ですが、父の仕事イギリスに幼少期に渡り、イギリスで成長し現在はイギリス国籍を持った作家であり、『日の名残り』は英語圏最高の文学賞とされるブッカー賞を35歳の若さで受賞し、2017年にノーベル文学賞を受賞しました。 日本語は両親が話していたのでわかるということですが、英語での生活だったために話すことはあまりできないということです。イギリス国籍を持っていることについては日本では2重国籍が許されないので、イギリス国籍を持っていると言うことです。 私は翻訳でイシグロ作品を初めて ...

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2018/5/16

『恩讐と迷走の日本政治 』青山 和弘著|現在の政治状況を冷静に見つめる

日本テレビの政治部官邸クラブ、政治部与党クラブ、キャスター室兼政治部などで、記者、キャスターとして活躍。政治部野党クラブキャップ、政治部自民党クラブキャップ。政治部国会官邸キャップなどを経て現在は報道局解説委員兼政治部副部長が、森友問題、加計問題から、安倍政権が追い詰められ、解散総選挙、野党の分裂、その後の国会の紛糾など現在の政治の激動を冷静な記者の目から見たままに書いています。 2017年春から、2018年の春を迎えても混迷が続いている現状を、与党にも野党にも信頼された政治記者ならではの目線で書いていま ...

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2018/5/14

『不死身の特攻兵』鴻上尚史著|特攻隊という衝撃の実像

太平洋戦争の最後の手段として、特攻兵となって志願して国のために死んでいった若者を美化する書籍が多く出ています。 私は読んでみたいと思いながらもなぜか今まで読んだことがないのは、美化されて死んでいった若者の心をお国のために喜んで死んでいったという見出しに違和感を覚えたことによります。 そのような本ばかりではなかったのでしょうが、この度、9回の出撃をして生きて帰って来たという特攻兵がいたことが分かり、その方からの聞き取りで書いたという本に出会うことが出来て、早速購入しました。 2015年に佐々木友次さんが生存 ...

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2018/5/10

『九十歳何がめでたい』佐藤愛子著|あらすじと感想

「おしまいの言葉」を読むと2016年初夏となっていて、この秋に93歳になるということなので、1年前の4月から「女性セブンに連載をしたエッセイをまとめたのが『九十歳何がめでたい』ということです。 前向きにこれまで生きてきた作者が、90歳を過ぎてなおユーモアたっぷりに生きている日常を笑いを誘うような文章で書いていますが、90歳を真剣に生きてきたからこそ書ける珠玉のエッセイ集だと感じました。 スポンサーリンク ある程度の年齢になったら自分勝手に生きたいと思っていた私には納得の生き方 佐藤愛子さんのようにおおらか ...

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2018/5/9

『八日目の蝉』角田光代著|連れ去られた赤ちゃんが成長して見た風景

角田光代氏の作品を読むのは初めてのような気がします。初めての本だと思いながら読んでいくと初めてではない本を読み返していることが多々あります。 この本も読み始めてなぜかいつか読んだような錯覚になっているので、どこかで解説を読んだか、作品を読んだのか思い出せませんが、初めて読んだとは思えないまま読み進みました。 知らないままに奥さんのいる人と恋愛関係になり、妊娠した希和子は相手に請われるままに中絶をするが、本当はその子を産まなかったことが悔やまれたのだろう。 不倫相手の赤ちゃんを見るだけのつもりで入ったその家 ...

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2018/5/3

『国家への道順』柳 美里|差別の本質を考える

『国家への道順』は、2010年1月から7年間の連載「国家について書いたものをまとめたものです。 私が「柳 美里」の本を読んだのは発売されたばかりの『命』だけなので、17年くらい過ぎていますが、在日韓国人として成人して子供を産むまでのことがリアルに描いてありました。 在日韓国人としていじめにあいながらも必死に生きている「柳美里」という自分には出来そうもない一人の女性の生き方に、深く思いをはせながら読みました。 それから18年の歳月の中で「柳美里」はその感受性は変わらないものの、かなり成熟を国家という難しい問 ...

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2016/10/12

『コインロッカー・ベイビーズ』 村上 龍著|あらすじ

村上 龍の『コインロッカー・ベイビーズ』を読みました。「限りなく透明に近いブルー」が、芥川賞を受賞して、美しい題名に惹かれて購入、期待して読みましたが、麻薬と暴力と乱交の世界にはなじむことができずに読了しましたが、感動はありませんでした。 そのようなことから、1980年に発売になった小説は、1970年代にニュースになったコインロッカーに捨てられた嬰児にヒントを得たのかもしれない『コインロッカー・ベイビーズ』の人気を知りながらも、その後村上龍の小説は読みたいと思わないまま来てしまいました。 その時以来何度か ...

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2016/9/19

『海辺のカフカ』村上春樹著|入口の石とは?

数冊の村上春樹の小説、エッセイを読んだ後に『海辺のカフカ』を読みました。そしてこの作品が今までに読んだ中で私が一番好きな小説になりましたが、なぞ解きをを強いられることにもなりました。 まだ読んでいない作品も多いのですが「フランツ・カフカ」賞が贈られたということで、ノーベル賞の候補になっているのもうなずけるような作品でした。 15歳の少年が成長していく過程を多角的にとらえた物語で、私はかなり昔に通ってきましたが、折に触れて子供が成長する危うさを考えさせられているので、少年の気持ちを興味深く読みました。 聖書 ...

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2016/9/13

『暖簾』山崎豊子著|小倉 屋 山本の「のれん」をまもる努力を書いた処女作

山崎豊子の生家をモデルに書いた処女作で、父の山崎菊蔵と実兄の三代目山本利助氏の大阪商人としての生きざまが色濃く反映されているようです。 『大地の子』、『沈まぬ太陽』などを先に読んでいたのですが、『花のれん』を読んだことにより『暖簾』もぜひ読んでみたいと思いました。 山崎豊子の生家が現在も続いている「小倉屋山本」であることは知っていましたが、機会がなく読んだことがないことから興味を持って読み始めました。 大阪商人の生き方とは遠いところでのんびりと育ってきてしまった私は、大阪商人が商才と根性をあらためて知った ...

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2016/9/8

『花のれん』山崎豊子著|吉本興業の創始者吉本セイがモデルと言われる

『花のれん』は山崎豊子の直木賞受賞作で、吉本興業の創業者の吉本セイがモデルと言われています。 実家は老舗昆布屋の小倉屋山本で、現在も営業を続けていますが、そのような大阪の商家で生まれ育った山崎豊子が、生家の昆布屋をモデルに書いた『暖簾』により作家活動に入ったようです。 毎日新聞の記者でしたが、『花のれん』が直木賞を受賞したのを機に作家生活に入り社会派作家として、大きなテーマに取り組んだ作品はたくさんの方に読まれ、映画化やテレビ化され人々に感動を与えました。 参考にした資料を脚色せずに作品に書いたために、何 ...

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2016/8/15

『約束の海』 山崎豊子著|晩年の未完の小説

大阪の商家の生まれ(老舗昆布屋の小倉屋山本)である山崎豊子さんは「花のれん」で吉本興業の創業者、吉本せいをモデルに大阪人の知恵を描き、直木賞を受賞しました。 綿密な取材により書かれた小説が多く、中国残留孤児を描いた「大地の子」はテレビドラマ化されて何度も放映されましたが、見るたびに涙を流しました。 お盆の時期になると思い出さざるを得ない、日本航空社内の腐敗や日本航空123便墜落事故を扱った、「沈まぬ太陽」を読み政治と金の問題に憤りを覚えました。 毎日新聞社記者であった山崎豊子ならではの綿密な取材で社会問題 ...

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2016/8/11

『春琴抄』谷崎潤一郎著 |マゾヒズムな愛を描く

昭和8年に「中央公論」には発表されたようですが明治時代を背景にした春琴と春琴の身の回りの世話をしていた佐助の物語です。 谷崎潤一郎の小説の数編は若いころに読んだことがあり、春琴抄を読んだ記憶もありますが、目を針で刺して盲目になる場面ははっきりと覚えているものの詳細はおぼろになっていました。 この小説を読んで、長編「細雪」や「痴人の愛」など時がたった現在の心境で読んでみたいと思っています。小説は年齢やその時の心の状態などによって読後感が変わるので気にかかっている小説は何度も読んでみたいものです。 谷崎潤一郎 ...

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2016/8/8

『真珠夫人』菊池寛著|柳原白蓮がモデルと言われる

菊池寛の「真珠夫人」は柳原白蓮がモデルになているということから是非読んでみたいと思って読み始めました。 柳原白蓮こと燁子は親子ほども年齢差のある九州の炭鉱王・伊藤伝右衛門のところに嫁ぎ、幸せとは言えないまでも社交界ににデビューして別府の別荘で社交にふけっていたころ、菊池寛も尋ねたようです。 燁子がモデルと言っても、真珠夫人は私が読んだ林真理子の「白蓮れんれん」の燁子とはかなり違っていますから、美しい燁子を見て稿を練って書かれたものなのでしょう。 実業家と収入のない華族という時代背景は当時の実情だったようで ...

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2016/8/4

『白蓮れんれん』林真理子著|「心の花」の歌人柳原白蓮

私が柳原白蓮を知ったのは短歌を始めた数十年前で、その恋の歌の数々から白蓮事件を知ることになりました。 短歌を作り始めたばかりの私は、現代短歌の解説書のようなものを貪るように読み始めました。 そのような本の中には決まって「心の花の同人」であった柳原白蓮の歌が載っていました。 そのようなことから、今回読んだ「白蓮れんれん」のあらすじは大方知っていました。 その後の、NHKの朝の連ドラ「花子とアン」でも東洋英和女学校時代に、「赤毛のアン」の翻訳者で知られる村岡花子との友情が描かれているのを見て、さらに知識を深め ...

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2016/7/17

白内障適齢期 赤星隆幸 聞き書き片寄斗史子|白内障手術が決まって読んだ本

私は網膜剥離の手術をして3年が過ぎ、網膜の状態にリスクがある上、飛蚊症がむごいことから、健康な目の人に比べて白内障の手術にも少し違った心配があります。 網膜剥離の手術をした後はカメラで言えばフイルムの場所が歪んでいるのですから、ものが歪んで見えたり、文字が小さく見えたりと白内障以外の症状もあったために、視力もその時によって安定しませんでした。 現在も日によって見え方が違いますが、かなり慣れたので手術したばかりのころよりは精神的に楽になっています。 ずっと網膜剥離の経過を見ていただいている先生は、白内障がど ...

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2016/5/12

『大聖堂』レイモンド・カーヴァ|著 村上春樹訳-最高の短篇集

レイモンド・カーヴァーの作品を読むにあたって、レイモンド・カーヴァーのことを書いてあるいくつかの文章を読みました。 そのあとに読んだ短編集は『愛について語るときに我々の語ること』で、『大聖堂』が2冊目の短編集です。 50歳で肺がんにより亡くなっていますので、本格的に小説を書いたのはそれほど長い期間ではなかったようですが、それらの作品の多くは自らの体験によって紡ぎだされた生きることの切なさ、悲しさ、温かさをさりげなく伝えています。 『愛について語るときに我々の語ること』の短編集では、最後に読み手がポンと投げ ...

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