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本・読書感想・映画

2019/3/2

『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』 山田詠美著-死者とともに住む家

『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』は2013年2月15日、第1刷発行となっているので、数年前に書かれたものです。 『蝶々の纏足・風葬の教室 (新潮文庫)』が1997年の文庫本、『ぼくは勉強ができない (新潮文庫)』 は1996年の文庫本で最近読んでいるので、『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』は10数年後に書かれていることになります。 『風葬の教室』と『僕は勉強ができない』に雰囲気的には似た感じがあるのですが、「死」をテーマーにしているのは死と向き合いながら生きている年齢になった私に ...

政治・社会問題

2019/4/2

安保法案の参議院特別委員会が重大局面ー中立的な報道を望む

衆議院を通過して参議院に送られた安保法案だが、2015年9月17日現在重大局面を迎えています。 昨夜にも、採決する予定だった安保法案だが、参議院特別委員会が何度も休会になり、混乱をしているようです。 国会議事堂前には、九州から車を飛ばしてきたという方も集会にきており反対集会が大きくなっています。 私も、安保法案の詳細を今でもはっきり分かっているとはいいがたいのですが、70年間平和だった日本の若者が戦争に行かなければならないような事態になることを危惧しています。 それにもまして、太平洋戦争の時に国民には詳細 ...

本・読書感想・映画

2022/4/12

『おとなの教養 私たちはどこから来てどこへ行くのか?』 池上彰著ー過去に学ぶことが必要

池上彰さんは、おとなの教養 私たちはどこから来てどこへ行くのか?と題して、現代の教養とはすぐには役に立たなくても、社会に出て、やがて有効に働くようになることであり、「自分自身を知る」ことこそが現代の教養だとして、「現代の自由七科」としてまとめています。

本・読書感想・映画

2019/10/10

『認知症になった私が伝えたいこと』 佐藤雅彦著ー認知症患者が書いた真実

認知症になった私が伝えたいことは認知症患者本人が書いたものなので 認知症という病気についてかなり間違えられた情報が流れていると思った私は真の病状を知りたいと思って読みました。 初めて認知症という病気の現実を知ったのは40年も前に読んだ有吉佐和子著の恍惚の人 (新潮文庫)だったような気がします。 その後、新聞や様々なメディアで取り上げられたり、周囲の話を聞く機会が多くありましたが、実感として向き合うことになったのは母が、老人性うつ病になり認知症を併発したことによります。 認知症になった私が伝えたいことを読ん ...

本・読書感想・映画

2020/3/12

『深い河』 遠藤周作著-人間の生と死のはざまの混沌を描く

沈黙 (新潮文庫) とともに遠藤周作の代表作とも言えます。 遠藤周作の本を数多く読んでいるとは言えませんが、「沈黙」はかなり前に読んで感動した作品です。 キリスト教信者の家庭に生まれて、物心つく前にキリスト教徒であった遠藤周作が、宗教を深く見つめることになったのは必然なことだと思われます。 「沈黙」第2回谷崎潤一郎賞受賞作であり、「深い河」は毎日芸術賞を受賞しています。 『深い河』 遠藤周作著-人間の生と死のはざまの混沌を描く インド仏跡旅行のツアーに参加した人たちのそれぞれの過去の陰影を描くことによって ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『教団X』 中村文則著ー人間の生き方を深く掘り下げた傑作

人間の誕生から宇宙の謎にまで及ぶ「教団X」は作者の中村文則が「現時点での僕のすべてです。」と書いているように人間を深く掘り下げていて人間のそして自分の事さえも見失ってしまうわけのわからなさを書いていると思います。 戦争で深く傷ついた松尾正太郎が教祖となっているが、宗教法人の届け出もなく、本人はアマチュア思索家と名乗ってまっとうな生き方をしている屋敷と「教団X」と呼ばれて沢渡(さわたり)を教祖とする公安や警察にマークされている謎の宗教団体と4人の男女が行き来しながら物語が展開していきます。 人間誕生から現在 ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『もものかんずめ』 さくらももこ著ーちびまる子ちゃん作家の初エッセイ

テレビも見ないし漫画もほどんど読まないので、ちびまる子ちゃんは知っていますが、内容は知りませんし、さくらももこの名前は知っていますがそれだけで何も知りませんが、エッセイを読むのは好きなので目に留まったので読んでみたという感じです。 この頃、今までに読んだことのないような作家のかなり前に発売された本を読むことが多くなっています。 そして、読んだ本に対する読後感も以前に比べてかなり変わってきていると感じることが多くなっていることに気が付きます。 もものかんずめの初版本が出たころでしたら、ただただ面白いと読んで ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『ぼくは勉強ができない』 山田詠美著ー高校生の多感な価値感がはじける

17歳の高校生秀美が考える高校生活を「ぼくは勉強ができない」ほか8編の短編で書かれているが、短編としてではなく一つの小説として一気に読んでしましました。 高校生活を送っている方、ずっと昔に高校生だった私のようなものまでを引き付ける作品であるのは、高校生だったころにいつの間にか戻って読み進んでいるからかもしれません。 勉強しかできない居心地の悪い高校生活を送ってきた私には興味が尽きません。 勉強ができることしか取り柄がないと思いつつも、引っ込み思案で幼い私は大人びた友人の真似もできず、その引き換えのように本 ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『風葬の教室』 山田詠美著ー小学校でのいじめを主題にした小説

「風葬の教室」は都会から田舎の学校に転校してきた杏(アン)が最初は受け入れられるのですが、あることをきっかけに陰湿ないじめに合い、自殺まで考える小説です。 「火花」の選考委員だった山田詠美の選考に至った文章を読んでいて、山田詠美の小説を読んでいないことに気づき購入して読みました。 また、中学生の国語で使われることが多く、その頃に出会ったという感想文が新聞の「読書」の欄に書いてあったことも読むきっかけにっています。 「風葬の教室」は、平林たい子文学賞を受賞した作品であり、心理描写が巧みで登場人物の心のひだが ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『家族』 という名の孤独 斎藤 学著|家族の温もりに酔うのは危険である

精神科医である斉藤 学氏はアルコール依存、児童虐待、過食症などに取り組み、精神医としての目からそれらの病気が家族依存から生まれるとしています。 アルコール依存症を父親に持った娘はかなり高い割合でアルコール依存症の夫を選んでいるといいます。 自分の回りの不器用そうで自分の助けがないと生きられないような男を選んで20年ほど過ぎるとアルコール依存症になっていたというのです。 それを斉藤 学氏は「人は同じ人間関係を繰り返す。それがどんなに過酷なものであっても繰り返すのは不思議なことのようであるが、それなりの必然性 ...

政治・社会問題

2019/4/2

不妊治療で悩む人の陰で子供を希望しない独身男女が10%超

著作者:Steve-©-foto 不妊治療を受ける人が増え、高額な医療費と仕事のはざまで悩んでいる方が多いようですが、21歳~30歳の独身男女が将来的に子供を希望しない割合が10%を上回っていることが、厚生労慟省の調査で分かったというニュースを新聞で読みました。 2013年の調査で「0人」と回答した男性が、15.8%(03年調査8.6%)、女性は11.6%(03年調査7.2%)とかなり上昇しているようです。 それと相反するように不妊治療を受けている方も多く、仕事との両立が難しかったり、高額の治療費がで悩む ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『約束』 夜回り先生水谷修著ーつらい出会いをした亜衣がエイズで亡くなるまで

夜回り先生が、磁石で吸い寄せられるように出会ったという、亜衣は中学受験のすべり止めまで失敗してお母さんの「あんな学校まで落ちるなって、あんた、いったい誰の子なの」という言葉に傷ついたまま公立高校に行くことになりましたが、入学式の前には茶髪になり、母親にまた叱られた。 傷ついた亜衣は入学式の前に手首をナイフで切り、母親は慌てたが亜衣は荒れていきました。 ドラッグ、大麻、体も売って夜の街をさまよって荒れていた亜衣だが、心は寂しさでいっぱいでした。 そんな亜衣が中年男とモテルに入るところで、声をかけてきたのが夜 ...

本・読書感想・映画

2019/4/9

『スクラップ・アンド・ビルド』ー老人介護問題と芥川受賞作

羽田圭介の芥川受賞作「スクラップ・アンド・ビルド」を読みました。 芥川賞と直木賞が決まった時に、老人介護を書いたという「スクラップ・アンド・ビルド」の方をすぐにでも読みたいと検索しましたが、まだ書籍になっていず、初出の「文学界」は品切れで書籍化するのを待つほかはありませんでした。 「スクラップ・アンド・ビルド」会社を辞めて行政書士資格試験を取るために勉強しながら職探しをしている27歳の健斗が87歳の祖父の介護補助をしながら若者である自分と寝ていることが多くなって日々弱っていく老人を対比させて生きることの意 ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

『老人力』 赤瀬川源平著ー老人力生かして認知症予防

新聞で落合恵子さんのエッセイを読んでいたら、赤瀬川原平さんの「老人力」のことに触れていたので早速アマゾンを検索して、1999年1月20日初版第8刷発行の{老人力」の単行本を購入しました。 その後文庫本にもなっていて、その当時ベストセラーになった本です。 たくさん発行された本のためか、アマゾンで『老人力』の中古品が1円で出品されていて + ¥ 257 関東への配送料でした こんな値段で購入してよいのかと思いながら申し込んで届いた本は経年を感じさせるだけで、数回読んだと思えるくらいきれいな本でした。 「老人力 ...

本・読書感想・映画

2019/2/23

芥川賞 『火花』ーお笑いの突込みから生き方を描く

例年ですと芥川賞、直木賞の受賞は期待感の中で発表を待つのですが、7月16日の午後には安保法案が強行採決され、新国立競技場巨額総工費問題のニュースが大きく取り上げられている中で、芥川賞2人、直木賞1人のうれしいニュースでした。 『火花』の作家又吉直樹さんは、日本のお笑いタレント、脚本家、小説家であり、ピースのボケ担当のようです。 基本的に読書が好きだと思っていた私は、パソコンを初めてから読書量が極端に減っていて、これからもっと読書をしようと思っていた時期の芥川、直木賞受賞でした。 芥川受賞作の「火花」と「ス ...

政治・社会問題

2019/4/2

これからどうなる日本の自衛隊ー安保法案が衆議院を通過

与党のトップ内でも説明は十分とは言えないとしている安保法案が野党5党が欠席する中可決されました。 この法案の詳細はほとんどの国民が周知していないと言われる中での強硬採決でした。 私も勉強不足でわからないことのほうがが多いのですが、大まかにいうと今までは日本にほかの国が押し寄せてきたときに自衛隊は国を守るために働くということでした。 しかしこの法案が施行されれば、アメリカとどこかの国が戦争になった時に日本も参戦できるというもののようです。 どのようなときに、自衛隊が参戦するかななどの細かなルールはどのくらい ...

腰・背中・脚の痛み、骨粗鬆症

2019/2/21

猫背改善を期待してヨガポールを購入

ヨガポールは猫背改善、肩こり、腰痛に良いとかなり人気になっているようです。 背中が丸くなり始めたのと肩こりに良いとジムで使っている妹に勧められて、ヨガポールを購入しました。 夫も頚椎症性脊髄症の手術後背中が丸くなって、肩こりに悩まされているので二人で使おうと購入したものです。 ヨガポールにも私が購入したようなスエード調と表面がつるつるしたものがあるようですが、スエード調は運動慣れしていない人に滑らなくてよいようです。 似たようなものが、スリムポール、スレンダーポール、エクササイズポール、ストレッチポール、 ...

政治・社会問題

2019/2/24

戦争を知らない政治家が決めようとしている「集団的自衛権」の法制化に反対

新聞を読んでいたら、夏目漱石が来年没後100年ということで大江健三郎さんと古井由吉さんの対談が載っていました。 その対談の最後に現在の状況を「近代の難しい分かれ目に来ている」と位置づけ、近代で「もっとも大切な主題を漱石は文学を通して最初から追いかけていた」と大江健三郎さんが力説して締めくくっていました。 「集団的自衛権」の法案を詳しい説明もないままに通そうとしている阿部総理に疑問を感じていたので、私なりに考えをまとめてみようと思いました。 有識者も湾岸戦争に自衛隊を派遣した当時の防衛大臣ですら反対している ...