平野啓一郎の作品は最新作の「ある男」を読み、芥川賞を受賞した「日蝕」を読み返した程度ですが、その2冊に比べて葬送はかなりの長編です。 あらすじを読むという小説ではなく、ずっしりと重い言葉が全体を通じてちりばめられており、読み通すためには読み手もその哲学的ともいえる言葉を漏らさずに読み進むことを強いられることになります。 多分若いころに挫折した海外文学に次ぐくらいの時間を要したのではないかと思います。 スポンサーリンク 『葬送』の読書感想 私は新潮文庫で読みましたが、第一部が上下、第2部上下4冊という長編で ...